1980年代テレビアニメはどう変わった?代表作で振り返る10年間

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1980年代のテレビアニメを年ごとに並べると、10年間の途中で作品の顔ぶれが大きく変わったことが分かります。

前半にはロボット・SF作品と、児童文学や海外文学を原作とする名作アニメが並びました。後半になると、『ドラゴンボール』『聖闘士星矢』『シティーハンター』『ビックリマン』など、少年漫画、商品展開、ゲーム文化と結び付いた作品が目立つようになります。

今回確認した1980〜1989年開始のテレビアニメは316作品。新作数が最も少なかったのは1985年の22作品、最も多かったのは1989年の43作品でした。

この記事で分かること
  • 1980年代前半と後半で、テレビアニメの傾向がどう変わったか
  • 各年に始まった代表作と、同じ時期に放送されていた作品
  • 1985年に新作数が減り、1989年に増えた流れ
  • 各年の全作品一覧を確認できる資料室ページ

1980年代テレビアニメの変化を先に整理

10年間に始まったテレビアニメ 316作品 1980年〜1989年に放送開始
いちばん少ない年 1985年 22作品
いちばん多い年 1989年 43作品

1989年は1985年の約2倍

10年間の流れは「増える→減る→また増える」

新しく始まったアニメの数は、ずっと増え続けたわけではありません。押さえておきたいのは次の3つの年です。

  1. 1983年 一気に増える 前の年より7作品多い37作品
  2. 1985年 ぐっと減る 前の年より13作品少ない22作品
  3. 1989年 いちばん多くなる 10年間で最多の43作品

年別の新作数

10年間を4つの時期に分けて、色分けしています。棒が長いほど、その年に始まったアニメが多いことを表します。

その年に始まったテレビアニメの数と、おもな作品

1980〜1982年ロボット・SFと名作アニメ

1980年
28作品

『伝説巨神イデオン』『トム・ソーヤーの冒険』

1981年
29作品

『Dr.スランプ アラレちゃん』『うる星やつら』

1982年
30作品

『戦闘メカ ザブングル』『魔法のプリンセス ミンキーモモ』

1983〜1984年多くのジャンルが同時に広がる

1983年
37作品

『キン肉マン』『キャプテン翼』

↗ 前の年より7作品多い
1984年
35作品

『北斗の拳』『重戦機エルガイム』

1985〜1986年新作数の谷と大型シリーズの登場

1985年最少
22作品

『機動戦士Ζガンダム』『タッチ』

↘ 前の年より13作品少ない
1986年
28作品

『ドラゴンボール』『聖闘士星矢』

1987〜1989年漫画原作・商品展開・ゲーム題材が増加

1987年
28作品

『シティーハンター』『ビックリマン』

1988年
36作品

『それいけ!アンパンマン』『魔神英雄伝ワタル』

1989年最多
43作品

『ドラゴンボールZ』『ドラゴンクエスト』

「新作」=その年に放送が始まったテレビアニメです。年号を押すと、その年の紹介へ移動できます。

1980〜1982年|ロボット・SFと名作アニメが並んだ時代

1980年代の初めは、ロボットやSF作品が数多く放送される一方で、児童文学や海外文学を原作とした作品も目立ちました。同じ年に始まった作品を並べると、当時のテレビアニメが一つのジャンルだけで成り立っていなかったことが分かります。

ロボット・SF 『伝説巨神イデオン』『宇宙戦士バルディオス』『鉄人28号』『戦闘メカ ザブングル』などが放送開始。
名作・児童文学 『トム・ソーヤーの冒険』『ニルスのふしぎな旅』『南の虹のルーシー』などが並びました。
ギャグ・少女向け 『Dr.スランプ アラレちゃん』『うる星やつら』『魔法のプリンセス ミンキーモモ』が登場します。

1980年には『伝説巨神イデオン』『宇宙戦士バルディオス』『鉄人28号』と、『トム・ソーヤーの冒険』『ニルスのふしぎな旅』が同時期に放送を開始しました。

1981年になると、『Dr.スランプ アラレちゃん』『うる星やつら』『じゃりン子チエ』が始まり、ロボット作品に加えてギャグや日常を描く作品の存在感も大きくなります。

1982年には『魔法のプリンセス ミンキーモモ』『ときめきトゥナイト』が登場し、少女向けファンタジーや漫画原作の作品も広がりました。

1980年代ロボットアニメの全体像は、年代別の一覧で確認できます。

1983〜1984年|多くのジャンルが同時に広がる

1983年は37作品、1984年は35作品が放送を開始しました。10年間の前半では、特に新作の多い時期です。

ロボット 『聖戦士ダンバイン』『装甲騎兵ボトムズ』『銀河漂流バイファム』『重戦機エルガイム』。
少年漫画・スポーツ 『キン肉マン』『キャプテン翼』『北斗の拳』。
ラブコメ・少女向け 『キャッツ・アイ』『とんがり帽子のメモル』『魔法の妖精ペルシャ』。

1983年には、ロボット作品だけでなく、『キン肉マン』『キャプテン翼』『キャッツ・アイ』も放送を開始しました。少年ヒーロー、スポーツ、ラブコメが同じ時期に広がっています。

1984年には『重戦機エルガイム』『巨神ゴーグ』『北斗の拳』のほか、『とんがり帽子のメモル』『魔法の妖精ペルシャ』も始まりました。新作数の多さだけでなく、対象となる読者や視聴者の幅が広がった時期といえます。

1985〜1986年|新作数の谷から大型シリーズへ

1985年の新作は22作品で、今回の集計では10年間でもっとも少ない年でした。ただし、作品数が少ないことと、後世に残る作品が少ないことは同じではありません。

1985年の代表作 『機動戦士Ζガンダム』『タッチ』『ダーティペア』『ハイスクール!奇面組』。
1986年の大型シリーズ 『ドラゴンボール』『聖闘士星矢』『めぞん一刻』。
ゲーム文化との接続 『Bugってハニー』のように、家庭用ゲームとの関係が見えやすい作品も登場。

1985年には『機動戦士Ζガンダム』『タッチ』『ダーティペア』『ハイスクール!奇面組』『蒼き流星SPTレイズナー』が始まりました。

翌1986年には、『ドラゴンボール』『聖闘士星矢』『めぞん一刻』が放送を開始します。後に長く続くシリーズや、1990年代のアニメ・玩具・カード展開にもつながる作品が目立つ年です。

1986年に生まれたアニメ・ゲーム・漫画は、40周年記事でも振り返っています。

1987〜1989年|メディアミックスとゲーム題材が増える

1980年代後半になると、漫画原作の大型作品に加え、玩具や菓子、ゲームと結び付いた作品が増えます。作品を見るだけでなく、カードやシール、玩具、ゲームを通して作品に触れる機会も広がりました。

漫画原作 『シティーハンター』『きまぐれオレンジ☆ロード』『ドラゴンボールZ』。
商品展開 『ビックリマン』『魔神英雄伝ワタル』『鎧伝サムライトルーパー』。
ゲーム・RPG 『ドラゴンクエスト』『桃太郎伝説』。

1987年には『シティーハンター』『きまぐれオレンジ☆ロード』『エスパー魔美』『ビックリマン』が放送を開始しました。

1988年には『それいけ!アンパンマン』『キテレツ大百科』が始まり、長期シリーズへ発展します。『おそ松くん』『ひみつのアッコちゃん』のような再アニメ化作品も見られました。

1989年は43作品で、10年間でもっとも新作数が多い年です。『ドラゴンボールZ』『悪魔くん』『新ビックリマン』に加え、『ドラゴンクエスト』『桃太郎伝説』など、ゲームやRPGの文脈を持つ作品も放送されました。

『ドラゴンクエスト』は1989年12月に放送を開始し、1990年の第32話で一旦打ち切りとなりました。その後、1991年に残り11話が放送され、全43話で完結しています。

前半と後半では何が変わったのか

1980年代前半と後半を比べると、特定のジャンルが完全に入れ替わったわけではありません。ただし、目立つ作品の作られ方や、作品との接点には変化が見られます。

目立つ作品

1980年代前半
  • ロボット
  • SF
  • 名作文学
  • ギャグ
1980年代後半
  • 少年漫画
  • 長期シリーズ
  • メディアミックス
  • ゲーム題材

代表例

1980年代前半 『伝説巨神イデオン』『トム・ソーヤーの冒険』『Dr.スランプ アラレちゃん』
1980年代後半 『ドラゴンボール』『ビックリマン』『魔神英雄伝ワタル』『ドラゴンクエスト』

作品との接点

1980年代前半
  • テレビ放送
  • 原作漫画
  • 玩具
1980年代後半
  • テレビ放送
  • シール・カード
  • 玩具
  • 家庭用ゲーム

放送形態

1980年代前半 地上波の通常枠が中心
1980年代後半 深夜短編やBS初出作品も登場

年別に代表作と全作品を確認する

作品名から放送年を確認したい場合や、同じ年に始まった作品を探したい場合は、年別の資料室ページが便利です。各ページではテレビアニメと劇場アニメを放送・公開順に掲載しています。

多彩な出発点

1980年

昭和55年

テレビアニメ新作 28作品

ロボットアニメが多彩な物語を描く一方、文学作品も毎週のテレビに。『イデオン』と『トム・ソーヤーの冒険』が同じ年に始まっています。

1980年の全作品を見る

多彩な出発点

1981年

昭和56年

テレビアニメ新作 29作品

『アラレちゃん』と『うる星やつら』がそろって登場。にぎやかな漫画原作アニメの顔ぶれから、あの頃のテレビを振り返れます。

1981年の全作品を見る

多彩な出発点

1982年

昭和57年

テレビアニメ新作 30作品

荒野を駆ける『ザブングル』、変身する『ミンキーモモ』、宇宙を旅する『スペースコブラ』。ひとつの年に広がった世界をたどります。

1982年の全作品を見る

ジャンルが広がる

1983年

昭和58年

テレビアニメ新作 37作品

『ボトムズ』の戦場から『キン肉マン』のリング、『キャプテン翼』のグラウンドまで。作品の舞台が一気に広がった年です。

1983年の全作品を見る

ジャンルが広がる

1984年

昭和59年

テレビアニメ新作 35作品

『北斗の拳』の荒野と『とんがり帽子のメモル』の小さな世界。対照的な作品が並ぶ1984年の新作を見ていきます。

1984年の全作品を見る

最少新作数の谷|10年間で最少

1985年

昭和60年

テレビアニメ新作 22作品

新作数は10年間で最少の22作品。それでも『Ζガンダム』と『タッチ』が始まった、数字だけでは語れない一年です。

1985年の全作品を見る

大型シリーズの登場

1986年

昭和61年

テレビアニメ新作 28作品

『ドラゴンボール』と『聖闘士星矢』が同じ年にスタート。『めぞん一刻』も加わり、後半の主役たちが顔をそろえます。

1986年の全作品を見る

テレビの外にも広がる

1987年

昭和62年

テレビアニメ新作 28作品

『シティーハンター』の都会、『ビックリマン』のシールの世界。テレビの外にも楽しみが広がる作品をたどります。

1987年の全作品を見る

テレビの外にも広がる

1988年

昭和63年

テレビアニメ新作 36作品

『アンパンマン』と『キテレツ大百科』、そして『ワタル』と『サムライトルーパー』。長く親しまれる作品と新しい冒険が並びます。

1988年の全作品を見る

最多ゲーム題材も登場|10年間で最多

1989年

平成元年

テレビアニメ新作 43作品

平成元年、新作は10年間で最多の43作品。『ドラゴンボールZ』に加え、『ドラゴンクエスト』などゲームにつながる顔ぶれも登場します。

1989年の全作品を見る

掲載対象と数え方

年別の作品数は、各作品が日本で最初にテレビ放送を開始した年を基準に集計しています。

  • 1980年1月1日から1989年12月31日までに、日本で放送を開始したテレビアニメが対象です。
  • 前年から継続していた作品は、放送開始年だけで数えています。
  • 再放送、単発のテレビ特番、劇場アニメ、OVAは今回の作品数に含めていません。
  • 実写とアニメを組み合わせた番組、純海外制作作品の日本語放送は集計から分けています。
  • 短編・ミニ番組、番組内アニメ、BS初出、国際共同制作、第2期や放送再開は注記付きで収録しています。
  • 作品名、放送開始日、媒体区分は、下記の参考資料などを照合して整理しています。

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この記事を書いた人
ハチゼロ

1980年生まれ。ビックリマン、カードダス、ミニ四駆、BB戦士、聖闘士星矢、魔神英雄伝ワタル、PCエンジンなど80年〜90年前半くらいのアニメ、おもちゃ、ゲームといったレトロなカルチャーが大好きなノスタルジスト。

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