『Dr.スランプ アラレちゃん』から『ONE PIECE』まで。1980〜90年代には、『週刊少年ジャンプ』の人気作が次々とテレビアニメになりました。
その顔ぶれは、バトル作品だけではありません。ギャグ、スポーツ、ラブコメ、SF、伝奇、シティーアクションまで、異なる作品が同じ時代に並んでいました。
一方、原作の最後まで描いた作品は一部です。大きな戦いや大会で区切った作品、テレビ独自の最終回を置いた作品、OVAや後年の再アニメ化へ続きを託した作品もあります。
この記事では、1981年から1999年までに放送を始めたジャンプ原作のテレビアニメを、登場した順に紹介します。作品数は、同一作品の続編シリーズを別作品として水増しせず、テレビアニメとして独立した作品群を基準に整理しています。それぞれの作品がいつ加わり、テレビ版がどこまで進んだのかを、一作品ずつ見ていきます。
※本記事の「ジャンプ黄金期」は厳密な歴史区分ではなく、1980年代初頭から1999年までを見渡すための便宜的な呼称です。映画・OVA・単発テレビスペシャルは本数に含めず、テレビ版の続編や補完として必要な場合に触れています。
バッジの見方
TV版:原作完走 テレビシリーズ単独、または同一作品の連続テレビシリーズを通じて原作の終結域まで到達
TV版:原作途中まで/編で区切り 原作途中の章・大会・対決を区切りとして終了
TV版:独自エンド テレビ版独自の展開や最終回で終了
TV版:一話完結型 原作全体の結末ではなく、事件・エピソード単位の形式で終了
TV版:放送継続中 テレビシリーズが現在も継続
OVAで続編 など、テレビ終了後の映像化を示す補助バッジ
1981〜1985年|アラレちゃんから始まり、ジャンルが一気に広がる
今回の年表は、1981年の『Dr.スランプ アラレちゃん』から始まります。1983年には4作品、1984年には3作品が加わり、ギャグ、SF、スポーツ、ラブコメ、カーアクション、バトルが短期間に並びました。
1981年|Dr.スランプ アラレちゃん
ペンギン村を舞台にしたギャグ作品で、全243話の長期シリーズになりました。原作漫画は1984年に完結しましたが、テレビ版は1986年まで放送されています。
最終話「さよならアラレちゃん バイチャ! またねー!!」は、原作最終話をそのまま再現するのではなく、テレビ版として別れを描いた一話です。
1982年|スペースコブラ
宇宙海賊コブラを主人公とするSF作品です。全31話で、最終話「あばよ!おれのコブラ」はテレビシリーズとして一つの区切りをつけます。
原作漫画全体の完結を描いたものではなく、コブラの冒険を一つのエピソードとして締めくくったテレビ版の最終回です。
1983年|キン肉マン
超人プロレスを題材に、ギャグから団体戦、トーナメントへと展開した作品です。テレビ第1作は全137話で、原作の夢の超人タッグ編までを映像化した後、アニメオリジナルの展開を経て終了しました。
原作旧シリーズの最終章であるキン肉星王位争奪編は、1991年開始の『キン肉マン キン肉星王位争奪編』で映像化されています。したがって、1983年版だけで原作完走とはいえませんが、二つのテレビシリーズを合わせることで原作旧シリーズの終結域まで進みました。
1983年|ストップ!! ひばりくん!
同じ1983年に始まったラブコメディーです。テレビ版は全35話でした。
原作漫画は1983年から1984年にかけて連載された後に中断し、後年の加筆・描き下ろしを経て2010年に完結版が刊行されました。1984年終了のテレビ版は、原作全体の決着を描いたものではなく、日常エピソードで区切られています。
1983年|キャッツ・アイ
怪盗三姉妹と刑事の関係を描いた作品です。第1期36話、第2期37話、合計73話が放送されました。
第2期最終話「愛のカーテンコール」は一件の盗みを描くエピソードです。瞳の正体告白や渡米後を描く原作最終部には進まず、テレビ版では原作の結末を映像化していません。
1983年|キャプテン翼
サッカー漫画を原作とする第1作は全128話。小学生編から中学生編までを中心に描きました。
原作はその先へ続き、ジュニアユース編は後年のOVA『新キャプテン翼』で映像化されています。1994年には、小学生編を再構成した後にワールドユース編へ進む『キャプテン翼J』も放送されましたが、これは1983年版の単純な続編ではなく、別のテレビシリーズです。
1984年|夢戦士ウイングマン
変身ヒーローに憧れる少年を主人公とした全47話の作品です。原作漫画の連載が続いていた1985年2月にテレビ放送を終えました。
最終話ではゴーストリメルとの決戦とアオイとの別れを描き、原作とは異なるテレビ版の結末を置いています。
1984年|よろしくメカドック
自動車とチューニング、レースを題材とした全30話の作品です。終盤ではサーキットGPを描き、最終話「青春アクセルオン!」でテレビ版を閉じました。
原作漫画の終盤にある展開をすべて映像化したものではなく、テレビ版はレースを一つの区切りにしています。
1984年|北斗の拳
『北斗の拳』109話と『北斗の拳2』43話、合計152話が放送されました。二つのシリーズを通して、カイオウとの決着まで描いています。
原作にはその後の終章があるため、原作最終話までをすべて映像化したわけではありません。テレビシリーズとしては大きな戦いに決着をつけて終了しています。
1985年|ハイスクール!奇面組
個性的な生徒たちを描く学園ギャグで、全86話が放送されました。原作は1987年7月に終了し、テレビ版は同年9月まで続いています。
最終話は「一応高の人気もの ひょうきん奇面組解散」。原作最終話をそのまま映像化するのではなく、テレビ版独自のエピソードで締めました。
1986〜1990年|長期シリーズと、作品ごとに異なる終着点
1986年には『ドラゴンボール』『銀牙 -流れ星 銀-』『聖闘士星矢』がそろって開始しました。いずれも戦いを扱いますが、原作最終部まで進む作品、一つの編で終わる作品、後年のOVAへ続く作品に分かれています。
1987年には恋愛、シティーアクション、ギャグが加わり、前年とは違う顔ぶれが並びました。
1986年|ドラゴンボール
『ドラゴンボール』全153話の後、1989年に『ドラゴンボールZ』へ移行しました。『Z』は全291話で、原作最終話にあたる悟空とウーブの出会いまで描いています。
タイトルは変わっていますが、原作の途中から連続してアニメ化された一つのテレビアニメ作品群です。無印と『Z』を合わせると、原作の終結域まで到達した明確な完走例になります。
1986年|銀牙 -流れ星 銀-
熊犬・銀と仲間たちの戦いを描く全21話の作品です。テレビ版は銀の成長から赤カブトとの決戦までを描きました。
原作に続く八犬士編などには進まず、赤カブト編を一本の物語として閉じています。
1986年|聖闘士星矢
全114話のテレビシリーズです。十二宮編の後にアニメ独自の北欧アスガルド編を挟み、ポセイドン編まで放送されました。
原作最終章のハーデス編が映像化されたのは、2002年以降のOVAです。テレビ放送だけでは原作最終章に届いていませんが、作品全体の映像化は後年さらに先へ進みました。
1987年|きまぐれオレンジ☆ロード
恋愛と超能力を組み合わせた全48話の作品です。最終話では過去の出来事を経て、恭介とまどかの関係にテレビ版としての区切りを置きました。
原作最終話をそのまま映像化したものではありません。三角関係の決着は、後続映画『きまぐれオレンジ☆ロード あの日にかえりたい』でも別の形で描かれています。
1987年|シティーハンター
第1作から『2』『3』『’91』まで、4シリーズ合計140話が制作されました。新宿を舞台に、一件ごとの依頼と冴羽獠たちの活躍を描いています。
最後の『シティーハンター’91』も、一件の依頼を完結させるエピソードで終了しました。原作最終話には到達していませんが、依頼ごとに物語を閉じる番組の形式は最後まで保たれています。
1987年|ついでにとんちんかん
怪盗と学園ギャグを組み合わせた作品です。原作漫画の連載が続く中でテレビ版は終了しました。
最終話は「激突!!大運動会/とっておきのジ・エンド」。原作最終回とは異なる、テレビ版独自の締めになっています。
1988年|魁!!男塾
男塾を舞台にした全34話の作品です。本編は大威震八連制覇までを描き、最終話はそれまでを振り返る総集編でした。
原作後半の天挑五輪大武會や卒業式には進んでいません。
1988年|燃える!お兄さん
山で育った国宝憲一が学校や家庭で騒動を起こすギャグ作品で、全24話が放送されました。
原作連載は1991年まで続きましたが、テレビ版は「突然の最終回!学芸会でサヨナラの巻」で終了。学芸会を使って番組としての別れを描きました。
1990年|まじかる☆タルるートくん
魔法使いタルるートと江戸城本丸の日常を描き、全87話が放送されました。
テレビ版は原作途中で終了し、最終話「一番大事なキッス♥」は花見のかくし芸大会と障害物競走を描くテレビ版の最終エピソードです。
※1989年は新規のジャンプ原作テレビアニメが始まらなかった一方、『ドラゴンボール』が『ドラゴンボールZ』へ移行した年に当たります。
1991〜1994年|1980年代作品の続編と、新たな長期作が重なる
1991年には新作の『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』が始まり、『キン肉マン キン肉星王位争奪編』『シティーハンター’91』も放送されました。
1980年代から続く作品群が戻ってくる一方、1992年には『幽☆遊☆白書』、1993年には『SLAM DUNK』が加わります。
1991年|DRAGON QUEST -ダイの大冒険-
1991年版は全46話。原作のバラン編にあたる展開まで進みましたが、原作とは異なる形で戦いを決着させて終了しました。
原作後半には進んでいません。2020年版は全100話で改めて原作最終部まで映像化していますが、1991年版とは別のテレビシリーズです。
1992年|幽☆遊☆白書
全112話。霊界探偵として始まった物語は、暗黒武術会、仙水編、魔界へと進みました。
終盤には省略や再構成がありますが、魔界統一トーナメント後を経て、幽助の帰還と仲間たちの再会まで描いています。原作の全話を同じ密度で映像化したわけではないものの、物語の終結域まで到達しました。
1993年|ジャングルの王者ターちゃん♡
密林を舞台にギャグと格闘を組み合わせた全50話の作品です。クローン戦士アイアンマスクをめぐる戦いに決着をつけた後、仲間たちが集まる一話で終了しました。
原作連載はその後も続いており、原作全体の結末には到達していません。
1993年|SLAM DUNK
高校バスケットボールを描いた全101話の作品です。テレビ版はインターハイ予選後、湘北が全国大会へ出発する前で終了しました。
最後の5話は、湘北と翔陽・陵南の混成チームによるアニメ独自の練習試合です。山王工業戦を含む全国大会はテレビ版では描かれていません。
2022年の映画『THE FIRST SLAM DUNK』は山王戦を扱いますが、テレビ版第101話からそのまま続く「第102話」ではなく、原作を新たな形で映画化した作品です。
1994年|とっても!ラッキーマン
運だけで危機を切り抜けるヒーローを描いた全50話の作品です。世直しマンとの対決を最終話で締めました。
原作の展開を土台にしながら結末を組み替えており、その後の原作エピソードや原作最終部には進んでいません。
1994年|D・N・A² ~何処かで失くしたあいつのアイツ~
テレビ放送は全12話で終了しました。1995年発売のOVA3話がテレビ版の続きを描いています。
ただし、OVAは原作漫画の残りをそのまま完結まで映像化したものではなく、アニメ版の追加ストーリーとして構成されています。
1995〜1999年|多彩な作品が並び、次の時代へつながる
1996年には剣客もの、競馬、学園怪奇、長寿ギャグがそろって始まりました。1998年には短編ギャグや初期『遊☆戯☆王』、1999年には『HUNTER×HUNTER』『ONE PIECE』が加わります。
1980年代から続いてきたジャンルの幅を保ちながら、現在へ続く作品も登場した時期です。
1995年|NINKU -忍空-
忍空使いたちの旅と戦いを描いた全55話の作品です。原作を順番に追う構成ではなく、アニメ独自の長編として展開しました。
大きな戦いを終えた後、最終話は映画撮影をめぐる一話完結型のエピソードで締めています。
1996年|るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-
テレビ放送は全94話。京都編で志々雄真実との戦いを描いた後、アニメ独自の物語へ進みました。
原作終盤の人誅編は、このテレビシリーズでは映像化されていません。第95話として扱われることがある「風水編」はテレビ本放送ではなく、後に映像ソフトなどで提供された特別編です。
1996年|みどりのマキバオー
競走馬マキバオーの成長とレースを描いた全61話の作品です。テレビ版は有馬記念を経て、原作とは異なる形で物語を締めくくりました。
原作の最終レースはテレビ本編では描かれず、2022年のBlu-ray BOX特典として「終わらない挑戦!!」が新規アニメ化されています。
1996年|地獄先生ぬ~べ~
小学校を舞台に、教師ぬ~べ~と妖怪たちを描いた全49話の作品です。
物語上の最終回は第48話「夢をいつまでも!! 大好きな僕らのぬ~べ~!」。第49話「地獄先生ぬ~べ~超百科」は総集編的な特別回で、原作最終部には到達していません。
1996年|こちら葛飾区亀有公園前派出所
一話完結を中心に長期放送された作品です。1996年から2004年までレギュラー放送が続き、その後は不定期にテレビ特番が制作されました。
旧シリーズの新作特番は、2008年以来8年ぶりに放送された2016年の『THE FINAL 両津勘吉最後の日』が最後です。特番が現在まで継続しているわけではありません。
一方、2027年には『新こちら葛飾区亀有公園前派出所』がフジテレビで放送予定です。新キャストによる新しいテレビアニメであり、過去の特番の継続とは分けて扱います。
1997年|HARELUYA II BOY
日々野晴矢を主人公とする全25話の作品です。最終話で、テレビ版が扱っていた一連の事件に区切りを置きました。
原作連載はその後も続いており、原作全体の結末には到達していません。
1998年|花さか天使テンテンくん
天使テンテンと桜ヒデユキを中心とする全43話の作品です。最終話では別れを前面に出したテレビ版の締めを置きました。
原作連載は2000年まで続いており、原作最終部をそのまま映像化したものではありません。
1998年|遊☆戯☆王
東映アニメーションが制作した全27話のシリーズです。カードゲーム中心の後年作とは異なり、初期原作のさまざまなゲームを扱いました。
最終話は獏良とのモンスター・ワールド戦の決着です。2000年開始の『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』は、後の原作範囲を改めて映像化した別シリーズになります。
1998年|セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん
約7分の短編枠で放送されたギャグ作品です。通常の30分番組とは形式が異なりますが、本記事では一つの作品群として掲載しています。
原作全体を完走する構成ではなく、最終回そのものを題材にしたギャグで締めました。
1999年|HUNTER×HUNTER
1999年版のテレビシリーズは全62話で、ヨークシン編の途中まで進みました。
その後、OVA全30話がヨークシン編の決着からグリードアイランド編までを描いています。ここまでが1999年版から続くアニメシリーズです。
さらに2011年には、1999年版の続編ではなく、原作の冒頭から描き直す新しいテレビシリーズが始まりました。全148話でキメラアント編を経て会長選挙編まで進み、ゴンが世界樹でジンと対面するところまでを描いています。ただし、原作漫画全体の完結には到達していません。
1999年|ONE PIECE
1999年に放送を開始し、現在も続くテレビシリーズです。本記事の対象作では、放送開始から現在まで継続している作品であり、テレビ版の最終的な終点はまだ確定していません。
したがって、ほかの作品のような「原作途中で終了」ではなく、「放送継続中」として扱います。
1999年|人形草紙あやつり左近
人形遣いの左近と人形の右近が事件に挑む全26話の作品です。複数の事件を描いた後、アニメ独自の最終事件を経て終了しました。
原作漫画の最終話をそのまま映像化した結末ではありません。
1999年|仙界伝 封神演義
全26話のテレビシリーズです。原作の人物や事件を大きく取捨選択し、全体を再構成しました。
原作後半を順番どおり映像化するのではなく、テレビ版独自の決着で終了しています。
欄外|ドラゴンボールGT
1996年開始の『ドラゴンボールGT』は、『ドラゴンボールZ』後の世界を描くテレビアニメ独自の続編です。
ジャンプ原作アニメから派生した重要作ですが、特定の漫画を「どこまで映像化したか」と比較できません。そのため、上記の作品数には含めていません。
テレビ版の終点を知ると、同じ作品が少し違って見えてきます
今回取り上げた作品を振り返ると、原作の終結域まで進んだ作品がある一方、多くの作品は原作途中の大きな戦いや大会、一件の依頼、テレビ独自の別れを終点に選びました。
別シリーズで原作最終章へ進んだ作品や、テレビ放送後のOVAが続きを担った作品もあります。テレビ版の最終回だけで、その作品の映像化がすべて終わったとは限りません。
また、同じ原作でも、後年の再アニメ化によって到達範囲が大きく変わる場合があります。『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』は2020年版で原作を完走し、『HUNTER×HUNTER』は2011年版で1999年版より先の会長選挙編まで進みました。
年代順に一作品ずつ見ることで、ジャンプ原作アニメの多彩な顔ぶれと、それぞれのテレビ版が選んだ終わり方を同時にたどることができます。

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