スーパーゼウスの「スーパー」は、スーパーマーケットから取ったものだそうです。
てっきり英語のsuper(スーパー)の方かと思っていましたが、ビックリマンの生みの親である反後四郎氏によると、当時勢いがあり、商品をたくさん仕入れてくれたスーパーマーケットが由来だといいます。
調べてみるとビックリマンのキャラクター名は、こんな身近な話から、神話、昔話、宇宙、宝石、カレンダーの月などから作られたりしてます。初期の弾では名前がダジャレになっているのも多いです。
各キャラクター名の由来には諸説ありますが、制作者が語った話のほか、名前や姿から考えられる元ネタの説などを紹介していきます。
- スーパーゼウスには、神様と野球選手とスーパーが入っている?
- シャーマンカーンの「カーン」は、騎馬民族の称号
- ヘッドロココを逆から読むと?
- サタンマリアの名前は、大聖堂から
- 魔肖ネロの「ネロ」は、あの皇帝
- 野聖エルサMは、「野生のエルザ」とエルサレム
- 若神子たちと宿敵は、同じ物語から来ている
- 七神帝の頭文字を並べると、虹の七色
- アン寅ネットの「寅」に気づくと、仲間も気になってくる
- 創聖使の長い名前は、二つに分けると面白い
- 曼聖羅の名前は、仏教からアジア、アンデスへ
- 炎のSトリノと氷のSアキシオンは、名前まで対になっている?
- エジプトの神々かと思ったら、雛人形だった
- 名前の付け方には、ルールがあった
- 『ビックリマン』の関連記事
スーパーゼウスには、神様と野球選手とスーパーが入っている?

名前と姿の元ネタ
- スーパー → スーパーマーケット
- ゼウス → ギリシャ神話の最高神がヒント(反後氏)
- 姿 → 阪神タイガースのバース選手の影響も
ギリシャ神話から来たような名前は、ゼウスのほかにもあります。
![]() |
|
| ゼウスの息子、英雄ヘラクレス | ゼウスの妻、神々の女王ヘラ |
王女ヘラの由来は語られていませんが、ヘラクライストは、反後氏が当時「ギリシャ神話のヘラクレスがヒント」と説明しています。スーパーゼウスの双子の兄弟ブラックゼウスを倒した切り札が、神話のゼウスの息子から来ています。
シャーマンカーンの「カーン」は、騎馬民族の称号

第2弾のヘッド、シャーマンカーン。スーパーゼウスを育てた、白いひげの長老です。
名前の元ネタ
- カーン → 騎馬民族の「カーン」の称号がヒント(反後氏)
- シャーマン → 天使たちに力を与える、教祖のような存在という発想
カーンは、チンギス・カンのように、草原の騎馬民族が君主に使った称号。天使たちを導く長老に、遊牧の王の称号と、祈りで力を授けるシャーマンの言葉が重なっています。
「カーン」は姿にもつながっています。シールのイラストを描いた米澤稔氏によると、シャーマンカーンは名前を聞いても絵が浮かばず、「カーン」という言葉から、当時モンゴル風の衣装で活躍していたプロレスラー、キラー・カーンを土台に全体を仕上げたそうです。
ただ、モンゴル人風の顔だけでは不思議な雰囲気が足りず、最後は当時一緒に働いていたスタッフの顔をアレンジ。それが見事に奇妙な顔になったので、採用したといいます。
ヘッドロココを逆から読むと?

名前の元ネタ
- ロココ → 逆から読むと「ココロ」+美術の「ロココ調」
- ヘッド → 「ヘッド」「キラ」と分かれていた呼び方をそろえるため
- 聖フェニックス → 灰からよみがえる不死鳥
- ラファエロココ → ルネサンスの画家ラファエロ+ロココ


反後氏は、逆読みの「ココロ」に、次界を目指す強い心や信念を込めたといいます。
注目したいのは、ロココの前の姿「フェニックス」です。ロココは次界に着いたところで光に包まれて姿を消し、魂を積星に宿して仲間を助けたあと、アンドロココとして復活します。
不死鳥の名前のとおり、一度消えてよみがえる天使です。
サタンマリアの名前は、大聖堂から

名前の元ネタ
- サタンマリア → サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(反後氏が明言)
- 母の魔胎伝ノア → 聖書の「マタイ伝」と「ノアの箱舟」がヒント(反後氏)
- シヴァマリア → インド神話で破壊と再生をつかさどる神シヴァ


「サンタ・マリア」と「サタンマリア」。響きの重なりは推測ではなく、反後氏が明かした話です。聖フェニックスを発想したヨーロッパ出張のころ、ライバルのイメージもできていたそうです。
そしてサタンマリアは、次界編の結末となる第19弾で、ヘッドの天使シヴァマリアへ。大聖堂から、悪魔の「サタン」、そして破壊と再生の「シヴァ」へ。名前の移り変わりが、そのまま物語の流れになっています。
魔肖ネロの「ネロ」は、あの皇帝

名前と姿の元ネタ
- ネロ → ローマ皇帝ネロ(強烈な悪役を作るため)
- 魔偶王 → もとは「土偶のようなもの」だった(反後氏)
- 姿 → コウモリのような耳、悲哀を出すピエロ風メイク
- 魔性般若パワー → 仏教で智慧を表す「般若」。鬼女の面の名前でもある
歴史上のネロと同じことをするわけではなく、悪名高い皇帝のイメージを名前に借りています。
そのネロは、強すぎる自分の力に体が耐えられず、自ら崩壊してしまいます。
野聖エルサMは、「野生のエルザ」とエルサレム

第12弾のヘッド、野聖エルサM。源層界から飛来し、聖神ナディアの命を受けて聖戦士軍団を助けたヘブン神です。
名前の元ネタ
- 野聖エルサ → 「野生のエルザ」と、聖地エルサレムが合体(反後氏)
「野生のエルザ」は、人に育てられたライオンのエルザを描いた物語として知られる作品。そこに聖地エルサレムの名前を重ねて、「野生」は「野聖」に。
若神子たちと宿敵は、同じ物語から来ている
次界を目指した若神子は、ヤマト王子、牛若天子、天子男ジャック、魯神フッド、ピーター神子、騎神アリババ、一本釣帝、照光子の8人。
反後氏は、若神子について「昔話や童話、神話の世界の主人公をモデルに制作しました」と語っています。名前を見ると、ヤマトタケル、牛若丸、『ジャックと豆の木』、ロビン・フッド、ピーター・パン、『アリババと40人の盗賊』が浮かびます。
しかも、三すくみで組になる悪魔の名前まで、同じ物語から来ています。
| 若神子 | 三すくみの悪魔 | 元ネタの物語 |
|---|---|---|
| 牛若天子 | 超弁慶 | 五条大橋の弁慶と牛若丸 |
| ピーター神子 | 化魔王フック | 『ピーター・パン』のフック船長 |
| ヤマト王子 | 八魔オロチ | ヤマタノオロチ退治 |
弁慶とフックは、元ネタで対決した相手が、そのままシールの上でも向かい合っています。
ヤマトの組には、制作者の説明もあります。反後氏は当時、ヤマト爆神を「ヤマタノオロチ伝説がヒント」と語っています。

ただ、神話でオロチを退治したのはスサノオ。ヤマトタケルは第12代景行天皇の皇子で、別の存在です。二人をつないでいるのは、一本の剣です。
- スサノオが、オロチの尾から剣を取り出し、アマテラスに献上する
- 東国へ向かうヤマトタケルが、叔母のヤマトヒメからその剣を授かる
- 相模で野火に囲まれ、剣で草を払って難を逃れる。『日本書紀』は、これを「草薙剣」の名の由来としている
そして、ヤマト王子の三すくみのお守りは、剣を手にした「助剣(じょけん)」。オロチと剣とヤマトの3枚を並べると、草薙剣の話が浮かんできます。
宿敵たちには続きがあります。旧ビックリマン最後のパンゲ編(第26〜31弾)では、若神子時代の宿敵たちがヘッドになって、天使の応援に駆けつけます。伝説の弁慶も、牛若丸に敗れたあと家来として仕えたと伝わります。
なかでも八聖オロチは、光が交わる場所でスサノオロ士へと変貌します。退治される側だったオロチが、退治した神の名前を持つ天使になりました。
![]() | 超弁慶 牛若天子の宿敵 |
![]() | 化魔王フック ピーター神子の宿敵 |
![]() | 八聖オロチ ヤマト王子の宿敵・八魔オロチがルーツ |
![]() | スサノオロ士 八聖オロチが変貌した姿 |
アリババがたどった運命は、騎神アリババの進化と闇落ちの末路で詳しく追っています。
七神帝の頭文字を並べると、虹の七色
神帝たちは、第18弾で最後のパワーアップを遂げ、7人そろってヘッドの「七神帝」になります。その名前を並べると、こうなります。
![]() | 聖Rピーター 赤(Red/レッド) | |
![]() | 聖O男ジャック 橙(Orange/オレンジ) | |
![]() | 聖Y牛若 黄(Yellow/イエロー) | |
![]() | 聖Gフッド 緑(Green/グリーン) | |
![]() | 聖B一本釣 青(Blue/ブルー) | |
![]() | 聖Iアリババ 藍(Indigo/インディゴ) | |
![]() | 聖Vヤマト 紫(Violet/バイオレット) |
頭文字は、英語で虹の七色を表すR・O・Y・G・B・I・V。
そして七神帝は、行く手をふさぐ虹層球(レインボール)に突入し、命と引き換えに、久遠域への「虹の架け橋」になりました。虹の名前を持つ7人が、虹の橋になって消えていきます。
次の世代では、12か月がそろう
神帝の因子を継ぐヤマトJとギャルジャー5は、パンゲ編の始まりとなる第26弾のヘッドで「パンゲアクター」に転生します。同じ第26弾のヘッドには次代アーチ天使も並び、合わせると1年12か月がそろいます。
![]() | 1月 January(ジャニュアリー) ジャーニ・ヤマト パンゲアクター |
![]() | 2月 February(フェブラリー) フェブラ・如面 次代アーチ天使 |
![]() | 3月 March(マーチ) マーチ・牛若 パンゲアクター |
![]() | 4月 April(エイプリル) エイプポンプ 次代アーチ天使 |
![]() | 5月 May(メイ) メイ・ダンジャック パンゲアクター |
![]() | 6月 June(ジューン) ジュンクリスタル 次代アーチ天使 |
![]() | 7月 July(ジュライ) ジュライオアシス 次代アーチ天使 |
![]() | 8月 August(オーガスト) オーガス・一本釣 パンゲアクター |
![]() | 9月 September(セプテンバー) セプテ・ピーター パンゲアクター |
![]() | 10月 October(オクトーバー) オクトオーロラ 次代アーチ天使 |
![]() | 11月 November(ノーベンバー) ノーベレスQ 次代アーチ天使 |
![]() | 12月 December(ディセンバー) ディッセ・フッド パンゲアクター |
アーチ天使側は、如面菩薩、ポンプ大帝、クリスタル天使など、かつて若神子と合身して神帝を誕生させたアーチ天使の名前に、月が付いた形です。両方がそろって1年分の暦が完成する。旧ビックリマンの「合身」が、名前の上でも続いているように見えます。
アン寅ネットの「寅」に気づくと、仲間も気になってくる

第20弾のヘッド、アン寅ネット。フランス王妃マリー・アントワネットの名前に、十二支の「寅」が組み込まれています。
ほかのカーネルダースも同じ作りです。戌ドリヒ大王ならプロイセンのフリードリヒ大王に「戌」、午ノフ王ならロシアのロマノフ家に「午」。歴史上の王や皇帝、王朝、都の名前に十二支の一文字を入れていて、12人を並べると十二支がそろいます。それぞれに重なると言われている名前は、こうです。
![]() | 子 アウグス子’s アウグストゥス(ローマ帝国初代皇帝) |
![]() | 丑 ダリ丑 ダレイオス1世(ペルシアの王)+画家サルバドール・ダリ |
![]() | 寅 アン寅ネット マリー・アントワネット(フランス王妃) |
![]() | 卯 卯帝 武帝(前漢の皇帝) |
![]() | 辰 辰統一世 オットー1世(神聖ローマ皇帝)。読みは「タットー一世」 |
![]() | 巳 パ巳ロ パウロ(新約聖書の書簡を書いた聖人) |
![]() | 午 午ノフ王 ロマノフ王朝(ロシア) |
![]() | 未 コンスタン未 コンスタンティヌス1世(ローマ皇帝) |
![]() | 申 申る伯 シャルル7世(フランス・ヴァロワ朝の国王) |
![]() | 酉 ペルセ酉主 ペルセポリス(ペルシア帝国の都)。読みは「ペルセとりす」 |
![]() | 戌 戌ドリヒ大王 フリードリヒ2世(大王。プロイセン国王) |
![]() | 亥 ムガール亥 ムガール帝国(インドの王朝) |
ライバルのカーネルダークは、十二支の動物と因縁のある動物で作られていると言われています。12組を並べると、寓話や昔話が次々に出てきます。
![]() ![]() | イソップ寓話「ネズミの会議」 アウグス子’s × 猫ライ一世 猫ライ一世:ニコライ2世 |
![]() ![]() | イソップ寓話「蛙と牛」 ダリ丑 × ミ蛙帝 ミ蛙帝:ミカエル |
![]() ![]() | 寅と狸 アン寅ネット × 狸アヌス 狸アヌス:ハドリアヌス(ローマ皇帝) |
![]() ![]() | 「ウサギとカメ」 卯帝 × 光亀帝 光亀帝:康熙帝(清の皇帝) |
![]() ![]() | どちらも想像上の生き物 辰統一世 × 麒麟ザー公 麒麟ザー公:ウインザー公 |
![]() ![]() | ハブとマングース パ巳ロ × マングス珍 マングス珍:マングース+果物のマンゴスチン |
![]() ![]() | イソップ寓話「馬とロバ」 午ノフ王 × 驢馬ンリ一世 驢馬ンリ一世:ヘンリー1世(イングランド王) |
![]() ![]() | イソップ寓話「オオカミと子羊」 コンスタン未 × 狼ュール一世 狼ュール一世:アル・カーミル(アイユーブ朝のスルタン) |
![]() ![]() | 「さるかに合戦」 申る伯 × 蟹大帝 蟹大帝:カール大帝(フランク王国) |
![]() ![]() | イソップ寓話「鳥と獣と蝙蝠」 ペルセ酉主 × 蝙蝠ヒ伯 蝙蝠ヒ伯:フリードリヒ2世 |
![]() ![]() | 犬と蚤 戌ドリヒ大王 × 蚤ノフ王 蚤ノフ王:ロマノフ王朝 |
![]() ![]() | イソップ寓話「ライオンと猪」 ムガール亥 × 獅子チヌス一世 獅子チヌス一世:コンスタンティヌス1世 |
物語では、マルコが不思議光(ミステリービーム)でダースとダークを融合させ、12個の聖石を手に入れてアレキサンマルコになります。名前で対になった12組が、一つになってマルコの力になる。この「宝石」の話は、第24弾にもつながります。
創聖使の長い名前は、二つに分けると面白い
第21弾のヘッド、創聖使の6人。カンブディアス、エウリピデボン……と覚えにくい名前ですが、「エウリピ/デボン」と区切ると、地球の歴史を分ける「デボン紀」が顔を出します。
![]() | カンブディアス カンブリア紀 |
![]() | オルドトス オルドビス紀 |
![]() | ミレトシルル シルル紀 |
![]() | エウリピデボン デボン紀 |
![]() | カーボメロス 石炭紀 英語でCarboniferous(カーボニフェラス) |
![]() | パーミンダロス ペルム紀 英語でPermian(パーミアン) |
6人で、古生代がひとそろい。残りの部分に古代ギリシャの名前を重ねる説もあり、エウリピデボンには悲劇作家エウリピデスの名前が重なります。彼の代表作は『メデイア』。
| 神話のメデイア | 異聖メディア | |
|---|---|---|
| 境遇 | 英雄イアソンに裏切られる | 源層界を追われる |
| その後 | 激しい復讐へ | ナディアを憎み、次界へ攻め込む |
由来と明言された話ではありませんが、「追われた者の怒り」という芯はよく似ています。その味方に、悲劇作家を思わせる名前の創聖使がいます。
古代ギリシャとの対応説も見る
| 創聖使 | 元ネタの候補 |
|---|---|
| カンブディアス | ペイディアス(彫刻家) |
| オルドトス | ヘロドトス(歴史家) |
| ミレトシルル | ミレトス(古代都市) |
| エウリピデボン | エウリピデス(悲劇作家) |
| カーボメロス | ホメロス(詩人) |
| パーミンダロス | ピンダロス(詩人) |
名前の分け方や由来には別の説もあります。ミレトスは人物ではなく、タレスなどで知られる都市です。
曼聖羅の名前は、仏教からアジア、アンデスへ

名前から連想される言葉
- 曼聖羅 → 曼荼羅(仏の世界を表したもの)
- 聖梵ミロク → 弥勒菩薩
- 聖梵ムガル → ムガール帝国から。「梵」はバラモン教の最高神(反後氏)
- インカ・インダスト → インカ帝国、インダス文明



大教典では、曼聖羅を「蓮の花を思わせる世界」と説明しています。名前だけでなく、世界の形まで仏教のイメージです。
弥勒菩薩は、遠い未来に仏となって現れ、人々を救うと伝えられる菩薩。第12弾のヘッド、聖梵ミロクも、未層域の彼方から突然飛来して、ゴーストアリババを元に戻しました。遠くから現れて救う、という登場の仕方が重なります。
炎のSトリノと氷のSアキシオンは、名前まで対になっている?
第22弾のヘッドの名前は、宇宙の言葉と重なります。
![]() | ダークマター 暗黒物質。見えないが、重力で銀河の動きに影響する |
![]() | Gアトラクターズ グレートアトラクター。銀河を引き寄せる質量の集中で、天の川銀河の向こうに隠れて見えにくい |
![]() | Sトリノ(炎のたてがみ) ニュートリノ。「熱い」ダークマターの候補 |
![]() | Sアキシオン(氷のたてがみ) アクシオン。「冷たい」ダークマターの候補 |
物語のダークマターは、すべての時空につながる破断層の奥底に潜み、あらゆる時代の悪魔に影響しながら、誰にも存在を知られていませんでした。スーパーデビルを生んだ魔性暗黒ゾーンを作ったのもダークマター。拠点は、眠るGアトラクターズの体内でした。見えないのに周りを動かすという点が、暗黒物質の性質と重なります。
SトリノとSアキシオンは、名前の「熱い/冷たい」と、姿の炎/氷が対になっています。なお、科学でいう「熱い/冷たい」は粒子の動きの速さの話で、炎や氷そのものではありません。
続く第23弾のヘッドも、聖マルス(火星)、聖ジュピタス(木星)と天体ぞろい。月には、日本のかぐや姫を重ねた「聖ムーンかぐや」がいます。
![]() | 聖アポン 太陽+ローマ神話のアポロ、エジプトの太陽神アトン |
![]() | 聖ムーンかぐや 月(Moon/ムーン)+かぐや姫 |
![]() | 聖マーキュリーン 水星(Mercury/マーキュリー) |
![]() | 聖ビーナシス 金星(Venus/ビーナス)+エジプトの女神イシス |
![]() | 聖マルス 火星(Mars/マーズ)+ローマ神話の軍神マルス |
![]() | 聖ジュピタス 木星(Jupiter/ジュピター) |
![]() | 聖サタイタン 土星(Saturn/サターン)+衛星タイタン |
エジプトの神々かと思ったら、雛人形だった
囃アメン、囃ラー、囃オシリス。第24弾のヘッド、エズフィト勢は、エジプトの神々の名前……のはずが、頭に「囃」が付いています。仲間には「官女」「大臣」「内裏」も。
![]() | 内裏ネイロス 内裏。エジプト神話のナイル川の神ネイロス |
![]() | 内裏クレオクス妃 内裏 |
![]() | 官女バクト 三人官女。エジプトの「バー(魂)」から |
![]() | 官女ケムト 三人官女。「ケメト」は「黒い土」、エジプトを指す言葉 |
![]() | 官女メフ 三人官女。「タ・メフ」は下エジプトを指す言葉 |
![]() | 囃アメン 五人囃子。エジプト神話の最高神アメン |
![]() | 囃ゲブ 五人囃子。大地の神ゲブ |
![]() | 囃オシリス 五人囃子。冥界の神オシリス |
![]() | 囃ラー 五人囃子。太陽神ラー |
![]() | 囃トト 五人囃子。知恵の神トト |
![]() | 左大臣シェマウ 左大臣。「タ・シェマウ」は上エジプトを指す言葉 |
![]() | 右大臣タメリ 右大臣。「タァ・メリ」はエジプトを指す言葉 |
内裏2・官女3・囃子5・大臣2。エジプトの神々と日本の雛人形が、ひとつの集団に。裏書の集合図も段状に並んでいます。
物語にも、エジプトらしさ
- ネイロス → 古代ギリシャ語でナイル川を指した呼び名と同じ響き
- 内裏ネイロス → 「超パピルス」の力で作られた存在。パピルスは古代エジプトで紙の材料になった植物
- エズフィト → 光にさらされすぎて、水も緑も失った乾いた大地(エジプト?)。砂漠の国のような設定
ドラキュロスに流れる魔肖ネロの因子は、魔肖ネロの進化・系譜で詳しく追っています。
同じ第24弾のヘッドでも、新河系側は、ダイヤ貴帝、エネロルド王、ファルビー王と、今度は宝石の名前。ハートタンクを治めたカーネルダースも「聖なる宝石を称えし」王たちで、マルコは12の聖石の力でアレキサンマルコになりました。宝石を探す物語に、宝石の名前を持つ仲間がそろっています。
![]() | アレキサンマルコ 新河系の王。アレキサンダー大王+サン・マルコ |
![]() | ダイヤ貴帝 ダイヤモンド |
![]() | エネロルド王 エメラルド |
![]() | アフロ珠妃 真珠+女神アフロディーテ |
![]() | ファルビー王 ルビー |
![]() | 聖オパルンタイン オパール |
![]() | トパゾフィ伯 トパーズ+オーストリア大公妃ゾフィー |
![]() | トルコン士 トルコ石 |
![]() | ガーネ統士 ガーネット |
![]() | アクアン王 アクアマリン |
![]() | 聖アメジ アメジスト |
![]() | サファイ士 サファイア |
物語の順番が気になったら、第1〜31弾のストーリーまとめへ。創聖使たちが関わる古い時代は、スーパーゼウス誕生から第1次聖魔大戦まででも整理しています。
名前の付け方には、ルールがあった
1988年の『ビックリマン超特集No.2』で、反後氏は名前の作り方を自ら解説しています。
まず、天使・お守り・悪魔で、名前に付ける言葉が決まっていました。
| 種類 | 名前に付く言葉 |
|---|---|
| 天使 | 神・王・師・キング・帝・天 |
| お守り | 助・守 |
| 悪魔 | 魔・鬼 |
そして三すくみは、同じテーマでそろえます。たとえばテーマがサッカーなら、こうなります。
| 天使 | お守り | 悪魔 |
|---|---|---|
| キックキング | ゴールの助 | ハンド魔 |
テーマからの発想を、3体でつなげる例も紹介されています。
- ムゲン鬼:体に無限大の記号を付ければ、果てしなく強い鬼になる
- キュウ軽吉:その無限を止めるには「休憩する」。すごろくの「休み」とサイコロを組み合わせた
- 限界王:無限の悪を深く見通せるよう、顔をいっぱい付けて、深い知恵を絵で表した
ワンポイントで何を付けるかと、ギャグやパロディの発想が大事。反後氏はそうまとめています。手元のシールの名前を見返すと、「王」「助」「魔」の字と、三すくみのテーマが見えてきます。
同じ解説で反後氏は、浦島太郎、一寸法師、桃太郎など、みんながよく知っている昔話にもすごいヒントが隠されている、とも語っています。
© LOTTE/ビックリマンプロジェクト
主な出典・参考資料
- コロコロオンライン「ビックリマン伝説シール誕生秘話 第1回」(2018年7月14日、反後四郎氏へのインタビュー)
- コロコロオンライン「ビックリマン伝説シール誕生秘話 第2回」(2018年7月25日、反後四郎氏へのインタビュー)
- コロコロオンライン「ビックリマン伝説シール誕生秘話 第6回」(2018年8月22日、米澤稔氏・兵藤聡司氏へのインタビュー。制作方針の参考)
- ロッテ「ビックリマンシール検索」(第1・12・20〜24弾の名称、表面・裏面画像)
- 東京国立博物館「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅」/文化遺産オンライン「兜率天曼荼羅図」
- 大英博物館「Augustus」/V&A「About the Marie Antoinette Style exhibition」/ポツダム市「Frederick II, The Great」(歴史上の人物の照合用)
- 国際層序委員会「International Chronostratigraphic Chart」(古生代・中生代と各紀の区分)
- ハンブルク大学「Miletus」/同「Famous personalities」
- メトロポリタン美術館「Medea」(エウリピデスと悲劇『メデイア』)/マーベラス「解き放たれた流離の女勇士」発表(2025年6月、創聖使と異聖メディアの関係)
- 『ビックリマン大教典』(世界の概念図と因子、源層界・曼聖羅・創聖使、七神帝と虹層球、パンゲラクシーとパンゲアクター、ダークマター・Gアトラクターズ・Sトリノ・Sアクシオン、エズフィトと内裏ネイロス、ヘッドロココ・シヴァマリアほか)
- 国立天文台「ダークマター」
- NASA「Hubble Focuses on the Great Attractor」
- 日本天文学会・天文学辞典「CDMモデル」/同「アクシオン」/理化学研究所「ダークマターをアンチマターで探る」
- NASA「How do planets and their moons get their names?」
- 大英博物館「Ancient Egyptian gods and goddesses」/UCL「Gods and goddesses in ancient Egypt」
- 日本人形協会「雛人形の飾り方」/日本玩具博物館「雛まつり〜京阪の雛飾り〜」
- コロコロオンライン「ビックリマン伝説シール誕生秘話 第24回」(2018年12月26日、ヘッドロココの命名について反後四郎氏が説明)
- 同「第16回」(2018年10月31日、サタンマリアの名前と発想、若神子のモデル)
- 同「第22回」(2018年12月12日、魔肖ネロの命名とデザイン)
- 『ビックリマンシール完全百科』(小学館、1988年。魔肖ネロと魔性般若パワー、聖輝体と積星、6聖球強奪事件)
- 『ビックリマンシール大百科』(小学館、1989年。カーネルダーク・創聖使の名前、源層界の歴史)
- ICRAR「Hidden galaxies」(2016年2月、天の川銀河の向こうに隠れたグレートアトラクター周辺の観測)
- 『古事記』(須佐之男命の八俣大蛇退治、倭建命の東国征伐)/『日本書紀』(天叢雲剣と草薙剣の名の由来)
- コロコロオンライン「ビックリマン伝説シール誕生秘話 第23回」(2018年12月19日、魔偶王ネロはもともと土偶のようなもの)
- 『別冊コロコロコミックスペシャル増刊 ビックリマン超特集No.2』(小学館、1988年)「反後博士のなるほど!!ザ・ビックリマン」(まんが:渡辺さとし。スーパーゼウス、シャーマンカーン、ヘラクライスト、魔胎伝ノア、ヤマト爆神、野聖エルサM、聖梵ムガルのヒント、名前の付け方と三すくみの作り方)
- コロコロオンライン「ビックリマン伝説シール誕生秘話 第7回」(2018年8月29日、シャーマンカーンの「シャーマン」の発想)
- ITmedia ビジネスオンライン「ビックリマンは関西気質? イラストレーターが語るキャラ誕生秘話」(2016年2月4日、米澤稔氏。シャーマンカーンのデザインの経緯)



























































































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