旧ビックリマン第8弾のヘッド「魔肖ネロ」は、天聖界を壊滅寸前まで追い込んだ魔偶王です。派手なピエロ顔のホログラムシールを覚えている方も多いでしょう。
魔肖ネロは、自らの強大な力に肉体が耐えきれず崩壊します。しかし、その因子は消えませんでした。デカネロン、サイキュロス、ドラキュロスと姿を変えながら、旧ビックリマンの物語の最後まで受け継がれていきます。
さらに後年発売された「ひかり伝」シリーズでは、旧ビックリマンよりはるか前の時代が描かれました。そこで、魔肖ネロがどこから生まれたのかという「起源」が明らかになっています。
この記事は二部構成です。第一部では、旧ビックリマンとその完結編である超元祖で、魔肖ネロの因子がどう受け継がれたのかをたどります。第二部では、ひかり伝シリーズで描かれたネロの起源を紹介します。細かい設定用語は、記事末尾の補足メモにまとめています。
第一部 旧ビックリマン+超元祖|魔肖ネロの因子はどこへ向かったのか
第一部では、旧ビックリマン第8弾から、完結編である超元祖31弾まで、ネロ因子を受け継いだ10体を登場順に紹介します。
第一部 早見表
| キャラクター | 弾 | 紀元 |
|---|---|---|
| 魔肖ネロ | 旧8弾 | 戦天紀 |
| ネロ魔身 | 旧8弾 | 戦天紀 |
| デカネロン | 旧14弾 | 創天紀 |
| フィニッシャー王 | 旧17弾 | 創天紀 |
| シャー王 | 旧19弾 | 創天紀 |
| サイキュロス | 旧22弾 | 乱戦紀 |
| ドラキュロス | 旧23弾 | 乱戦紀 |
| 内裏ネイロス | 旧24弾 | 新河紀 |
| フィアンマッドーチェ | 旧28弾 | 層動紀 |
| 反ソルネイロス | 超元祖31弾完結編 | ― |
魔肖ネロ
旧8弾ヘッド/戦天紀

天魔界が天聖界を攻略するために創り出した魔偶王です。第二次聖魔大戦に敗れた天魔界が、六魔極から生まれた12の魔人ハーフのアイテムを合成し、魔性般若パワーに肉体を与えることで誕生しました。
魔肖ネロは単独で天聖界へ乗り込み、壊滅寸前まで追い込みます。しかし、その力はあまりに強大で、作られた肉体が耐えきれませんでした。
なお、手にする魔偶ファイヤーには、旧ビックリマンよりはるか前の時代にさかのぼる由来があります。その起源は第二部で紹介します。
ネロ魔身
旧8弾/戦天紀


魔肖ネロがすべての力を使い果たし、自己崩壊した姿です。
それでもネロは死なず、魔儀垂マントに身を包んで甲殻体となり、天魔界へ逃れます。そして復活のエネルギーを求め、次界へ向かいました。
デカネロン
旧14弾/創天紀

ネロ魔身が次界で転生した「魔偶妃」です。ワンダーマリアに招かれ、次動ネブラの要塞魔幻型でエネルギーを回復し、女性の姿で復活しました。
聖戦士軍との戦いに敗れたあと、デカネロンは、かつての失敗を繰り返さないよう自らの因子を次の世代へ残すことを選びます。
フィニッシャー王

旧17弾/創天紀
デカネロンが残した魔種から生まれた天使です。天蓋瀑布の関門では、天使「パフォマン聖烈組」の一員として、超半理力で巨大な悪魔を浮かせ、仲間の突破を助けました。
天使でありながら半分ピエロのような顔をしており、ネロの因子を受け継いでいることが見て取れます。
シャー王

旧19弾/創天紀
フィニッシャー王が成長した姿です。天聖界の戦士として聖魔和合の最終決戦に参戦しますが、その戦いの最中に消息を絶ちました。
ここで魔偶王の因子は、途絶えたかに見えました。
サイキュロス

旧22弾(次代)/乱戦紀
平和の楽園となった次界に生まれた次代で、デカネロンが密かに育てていたネロ因子の転生先です。
この因子に目をつけたのが、すべての悪の根源といわれるダークマターでした。天魔界の次のヘッドを探していたダークマターに見出され、その配下となります。
ドラキュロス

旧23弾/乱戦紀
サイキュロスが神帝の理力を授けられ、変貌した超悪魔ヘッドです。黒天魔界の直系子として、魔性般若パワーを制御する「魔継般若光陰剣」を修得しました。
同じ時期に登場したネロン魔球のシールには、ネロ因子がたどってきた歴代の姿が描かれています。
しかしドラキュロスは、滅びゆく大ポリニアと、ダークマターの配下という立場を嫌いました。そして新興の悪魔国家エズフィトへ寝返ります。
内裏ネイロス

旧24弾/新河紀(拡天紀とされる場合もあり)
滅びかけていた悪魔系の国家エズフィトが、新たな王として迎えたドラキュロス。その魂を込めた器が内裏ネイロスです。
内裏ネイロスは、大ポリニアを併合して一大悪魔国家を築き上げ、マルコら次代に対抗します。同時にエズフィトは、無限のエネルギーを得たことで、失われた水と緑を取り戻そうとしました。
しかし、そのために放った大魔洪水は大逆流となり、エズフィトそのものを水底に沈めてしまいます。復興のための水が、自らの国を滅ぼしました。
フィアンマッドーチェ

旧28弾ヘッド/層動紀
フィアンマッドーチェは、パンゲ編(26〜31弾)に登場する「土の大層マッドーチェ」の層主です。
大魔洪水(ビッグポロロッカー)によってエズフィトが水没・崩壊へ向かう中、次元の穴「異層空口」を通じて、エズフィトとパンゲの土の大層がつながりました。
そのとき、崩壊するエズフィトから現れたのが内裏ネイロスです。
フィアンマッドーチェは、ネイロスを自らの勢力に取り込もうとします。ところが結果は逆で、ネイロスの魂に身体を乗っ取られてしまいます。
当時、土の大層は水の大層の策略によって非層に閉じ込められていました。そこへネイロスがフィアンマッドーチェの身体を得たことで、パンゲ側へ進出する足掛かりが生まれます。
この出来事は、ネイロスが新世界(地球/ジオ界)へ向かい、やがて太陽の象徴であるソルマルコと対になる「月」――反ソル/闇太陽の象徴へ近づいていく流れの重要な転換点とみられています。
反ソルネイロス

超元祖31弾完結編ヘッド
ネイロスが夜の月の存在へと変わった姿です。同じ頃、アレキサンマルコは光となって太陽の存在へ昇華しており、両者は対をなします。
本来ならネイロスもまた太陽となるべき存在でした。しかし、すでに国も体も失っていたため、陽ではなく陰として、新世界の夜を司る月になります。名前の「反(アンチ)ソル」は、闇太陽の象徴を意味します。
シール裏書には「魔偶系」の幻影という言葉があり、ネロの系譜を指し示しています。魔偶王の因子の旅は、ここで月の幻影に行き着きました。
では、その「魔偶系」の始まりはどこにあったのでしょうか。答えは、旧ビックリマンよりはるか前の時代を描いたひかり伝シリーズにあります。
第二部 ひかり伝シリーズ|描かれたネロの起源
ひかり伝シリーズとは
ひかり伝シリーズは、旧ビックリマンよりはるか前の時代を描いたシリーズです。旧ビックリマン第1〜31弾に登場するキャラクターたちの「ルーツ」を描く物語として位置づけられています。
旧ビックリマンの前日譚にあたるため、第一部で紹介した魔肖ネロの力の源、魔性般若パワーの誕生もここで描かれています。第二部では、ひかり伝シリーズに登場したネロ因子の関係キャラクター8体を紹介します。
第二部 早見表
| キャラクター | 作品 | 紀元 |
|---|---|---|
| 魔妃ネロクィーン | ひかり伝I | ひかり源層紀 |
| 魔肖ネロ(誕生) | ひかり伝I期 | ひかり源層紀 |
| 魔黒デザート | ひかり伝聖魔暦 | ひかり源層紀 |
| 魔果ザクロック | ひかり伝聖魔暦 | ひかり源層紀 |
| 氷山守 | ひかり伝聖魔十戒 | ひかり源層紀 |
| 魔肖デカネロ | ルーツ伝 | 時転紀 |
| 魔黒デザート・ネロ | ルーツ伝 | 時転紀 |
| 魔肖ネロン | ルーツ伝 | 時転紀 |
魔妃ネロクィーン

ひかり伝I/ひかり源層紀
ひかり伝(まとば時代)に登場する真黒域の悪魔ヘッドです。桁外れの超念魔を持ち、魔偶ファイヤーを研究して、そこに秘められていた魔性般若パワーを解放・実体化させました。
しかし、その無軌道な破壊力が世界を滅ぼしかねないと悟り、自らの持てる全力を注ぎ込んで再封印します。
魔肖ネロ(魔性般若パワーとしての誕生)
魔偶ファイヤーから漏れ出した魔性般若パワーが意識を持ち、自分を解放したネロクィーンにちなみ「魔肖ネロ」と名乗りました。この時点では肉体を持たないエネルギーでした。
魔黒デザート

ひかり伝聖魔暦
崩壊したネロ魔身のような姿をした悪魔で、黒満月の光を浴びた黒砂層に集まったネロ因子の一体です。封印された魔性般若パワーが、自ら実体化しようとして失敗した姿とも考えられます。
黒砂層から河童間道を通り、白砂漠層・Wレンソイスへ向かいました。この黒から白への移動が、次の姿への伏線になります。
魔果ザクロック

ひかり伝聖魔暦
「禁断般若妃(ファビドンはんにゃひ)」と呼ばれる悪魔で、ネロクィーンを思わせる容姿をしています。魔黒デザートと同じく、黒砂層に集まったネロ因子の一体です。
デザートが魔性般若パワーの系統だとすれば、ザクロックはネロクィーンの系統にあたります。ここでネロ因子は2つの流れに分かれました。
氷山守

ひかり伝聖魔十戒(58-新)/ひかり源層紀
黒氷河層・Bイルリサットに流れ着いた氷の新守です。その中には、「氷魔偶姫(ひょうまぐうクィーン)」と化した魔果ザクロックが潜んでいました。
シール表面では、氷の殻が割れて中身が顔をのぞかせています。裏書によれば、氷魔偶姫はこの殻の中で脈打ち始めました。
魔肖デカネロ

ルーツ伝/時転紀
氷山守の殻を破り、熟成を終えた魔果ザクロックの姿と考えられます。称号は「魔偶魔胎妃」です。
かつてネロクィーンが持っていた凍りついた魔偶ファイヤーは、デカネロの手の中で燃え盛る炎に変わっています。凍結から燃焼への転換が、ここで起きました。
名前は似ていますが、第一部のデカネロンとは別のキャラクターです。
魔黒デザート・ネロ

ルーツ伝/時転紀
魔黒デザートが復活・パワーアップした「魔肖鬼」です。六魔極を周期的に回すことで、未来の自分の器となるルーツ因子を育てていたとされます。
源層グレートサラオには、第一部で紹介したネロ魔身の姿で現れ、その背に魔肖ネロンを乗せていました。
魔肖ネロン

ルーツ伝/時転紀
デザート・ネロの背に乗って現れた、サイキュロスにそっくりな存在です。グレートサラオでは、聖フェニックスSやサタンマリアBと肩を並べる形で登場しました。後のサイキュロスとマルコの因縁の起点を、ここに見ることもできます。
冠や腰の意匠はデカネロンや魔肖デカネロと通じ、構図は8弾の魔肖ネロと同じです。母体側と本体側の双方を受け継ぐ存在として描かれているように見えます。
ネロ魔身の姿をしたデザート・ネロと、サイキュロスに似たネロン。ひかり伝で育まれたネロの因子は、こうして旧ビックリマンの時代へと送り出されていきました。
まとめ|ネロ因子は何を求めて受け継がれたのか
最後に、作中の時系列でネロの系譜を並べ直します。
| 紀元 | キャラクター |
|---|---|
| ひかり源層紀 | 魔妃ネロクィーン |
| ひかり源層紀 | 魔黒デザート/魔果ザクロック |
| ひかり源層紀 | 氷山守 |
| 時転紀 | 魔肖デカネロ/魔黒デザート・ネロ/魔肖ネロン |
| 戦天紀 | 魔肖ネロ(魔偶王)→ ネロ魔身 |
| 創天紀 | デカネロン → フィニッシャー王 → シャー王 |
| 乱戦紀 | サイキュロス → ドラキュロス |
| 新河紀 | 内裏ネイロス |
| 層動紀 | フィアンマッドーチェ |
| (超元祖31弾完結編) | 反ソルネイロス |
ネロの系譜は、性質の異なる2つの流れに分けて見ることができます。
魔性般若パワーの系統(本体)
魔肖ネロ(誕生)→ 魔黒デザート → 魔黒デザート・ネロ → 魔肖ネロ(魔偶王)→ ネロ魔身 → ドラキュロス → 内裏ネイロス → 反ソルネイロス
無限に増大するエネルギーそのものの流れです。この系統は、自らの力に耐えられる肉体を求め続けます。魔肖ネロは仮初の体を得たものの崩壊し、ドラキュロスに至ってようやく、パワーを制御する術を得たと考えられます。
器と母体の系統
魔妃ネロクィーン → 魔果ザクロック → 氷山守 → 魔肖デカネロ → デカネロン
強大なパワーを収め、次代を育む側の流れです。ネロクィーンは魔偶ファイヤーの所有者であり、ザクロックは「禁断般若妃」、氷山守の中身は「氷魔偶姫」、デカネロは「魔偶魔胎妃」、デカネロンは「魔偶妃」と、いずれも妃や姫の称号を持ちます。氷山守の氷の殻の中で氷魔偶姫が脈打ち始め、デカネロンは腹部で次の因子を育てました。ルーツ伝のシール裏書にある「魔胎両性転換自在」という言葉は、胎と性別の転換がこの系譜の核心にあることを示しています。
2つの系統が生んだ次代
魔肖ネロン/フィニッシャー王 → シャー王 → サイキュロス
2つの系統は、別々に存在しているわけではありません。ネロ魔身は魔儀垂マントで甲殻体となり、その殻の中でエネルギーを得てデカネロンへ転生しました。無限のパワーは、それを収める器がなければ形を保てない。ネロの系譜が繰り返してきたのは、この関係でした。
そしてネロ因子は、転生のたびにさまざまな因子を取り込んできました。それは、自らの強大なパワーに耐えられる肉体を手に入れるためだったのかもしれません。
ネロの系譜 補足メモ
本文で触れた用語や事象の詳細です。
- 魔性般若パワー
- 魔偶ファイヤー
- 六魔極と12の魔人ハーフ
- 魔肖ネロの体の各部
- 魔幻型と魔覇ドラゴット
- デカネロンが残したもの
- 神帝の理力
- ネロン魔球
- エズフィト
- 大魔洪水(ビッグポロロッカー)
- 異層空口
- 反ソルネイロスの裏書
- 超魔肖
- Bイルリサットと氷山守の裏書
- 魔肖デカネロの魔転換
- 源層グレートサラオ
- 魔肖ネロンに見える他の因子
- 魔肖ネロの「登場」は2つある
- デカネロンと魔肖デカネロは別のキャラクター
- ひかり伝は外伝ではない
魔性般若パワー
魔偶ファイヤーから漏れ出した、無限に増大し続けるエネルギーです。このパワーが意識を持ったものが魔肖ネロにあたります。ネロが振るう力ではなく、パワーそのものがネロだという点が、系譜をたどるうえでの前提になります。
魔偶ファイヤー
魔紀元前からの念魔炎が燃え続ける魔具で、状況やパワーによって魔顔相が変化します。もとはネロクィーンの持ち物で、当時は凍りついていました。ルーツ伝の魔肖デカネロが手にする魔偶ファイヤーは、凍結が解けて燃え盛る姿で描かれています。
六魔極と12の魔人ハーフ
天魔界にある6つの魔極は、12の悪魔の念魔によって作られました。その6魔極から生まれた12の魔人ハーフが、それぞれのアイテムを合成することで魔肖ネロが創出されます。
| 魔極 | 魔人ハーフ |
|---|---|
| 魔幻極 | 逃水鬼・蜃鬼RO |
| 魔暗極 | 夜叉鬼ング・怪鬼日食 |
| 魔重極 | 変電鬼・わら鬼 |
| 魔底極 | 魔井DO・断層魔 |
| 魔邪極 | 魔化子・百聞魔鬼 |
| 魔迷極 | 魔かいだん・魔色 |
魔肖ネロの体の各部
- 魔儀垂(まぎだれ)マント:危機の際に体を包み、甲殻体に変える
- バットイヤラップ:先の出来事まで受信できる超音感の耳
- ノンズ覆点:魔極源力の集まる最大の弱点
- 土具リング:生存時間に応じて念魔般若輪珠が増え、魔偶パワーを増幅する
魔幻型と魔覇ドラゴット
魔幻型は、ダークヘラが次動ネブラに築いた要塞です。地中の源祖球とパイプでつながり、「魔動源祖球」から超念魔パワーを悪魔たちに供給していました。その頂上にそびえる魔覇ドラゴットは、ヘラの杖が巨大化したものです。ネロ魔身はこのドラゴットの中に潜み、エネルギーを回復してデカネロンとして生まれ変わります。のちに洗脳から醒めたヘラがドラゴットを破壊し、悪魔軍は力の源を断たれて敗れました。
デカネロンが残したもの
デカネロンは自らの因子を「超魔気袋」の中の魔種へ移植しました。魔祭司・魔魂プタゴラトンは、デカネロンの魔球に暗黒魔系の記憶を刻み込んでいます。デカネロンは、傷ついたプタゴラトンから魂を受け取り、姿を消しました。さらに腹部では、次の自らの因子となるサイキュロスを育てていたとされます。
神帝の理力
ダークマターが、大ポリニアで捕らえた若神子ルーツ・ベイギャルズから抜き出した力です。これをサイキュロスに授けたことで、ドラキュロスが誕生しました。聖なる力を取り込んだことが、ネロ因子の大きな転機になっています。
ネロン魔球
ドラキュロスと同じ時期に登場したシールです。ネロ因子がこれまでたどってきた歴代の姿が描かれています。


エズフィト
源層紀より前の太古に生まれた、悪魔系の因子を受け継ぐ世界です。その源流は謎に包まれたまま砂漠化が進み、ゆっくりと滅びの時を待っていました。しかしハートタンクの爆発によって時空にゆがみが生じ、異界層への進出という希望が生まれます。その第一歩として、女王・魔妃クレオクスはドラキュロスを新王に迎えました。のちに大ポリニアを併合し、巨大国家へと成長します。
大魔洪水(ビッグポロロッカー)
アクア層で引き起こされた大逆流です。もともとはエズフィトが、砂漠化した自国に水資源を呼び戻すために起こしたものでした。25弾のシール裏書には、右大臣タメリがシシャジリを打ち放って大魔洪水を起こし、左大臣シェマウが巨大迷水路を築いて水をエズフィト全土へ行き渡らせる様子が描かれています。しかしマルコの消滅と同時に、この水は爆発的な大逆流となり、源流であるエズフィトを水没させました。背後にダークマターの干渉があったとも読めます。
異層空口
旧次元へ通じる穴です。アンセスの裏書には、崩れゆくエズから継因をつかみ、大層を掘り下げて異層空口を創り起こすことが記されています。水没したエズフィトと、生まれたばかりのパンゲの土の大層は、この穴で触れ合いました。ネロ因子がパンゲへ渡る通路になったと考えられます。
反ソルネイロスの裏書
姿も貌も変えながら、数えきれないほど滅却と転生を繰り返してきたことが記されています。月を覆う暈(ハロー)には「魔偶系」の幻影が浮かび、すでに滅び去った存在でありながら、その夢はうつつの「般若波羅蜜多」だと結ばれています。魔偶ファイヤーと魔性般若パワーから始まった系譜を、シール自体が指し示しています。
超魔肖
聖魔暦で、超魔性D・Dのブラック戒律が広まったことにより、虚像の魔肖が実体化して誕生したとされる存在です。黒満月の光を浴びた黒砂層には、ネロ因子にまつわる者たちが集まりました。魔黒デザートと魔果ザクロックは、その中の2体です。
Bイルリサットと氷山守の裏書
Bイルリサットは、真黒域のように褶曲(地層が押されて折れ曲がる動き)を続ける黒氷河層で、クロノファラ王が治めています。氷山守の裏書には、魔褶曲の中の氷魔偶姫がファラ王のもとで脈打ち始めること、そして変身因子を抱く「魔黒(マクロ)」へ向かうことが書かれています。この「魔黒」が誰を指すかは明言されていませんが、のちにダークヘラへ変身する魔黒ヘラを指すと読むこともできます。
魔肖デカネロの魔転換
デカネロの魔偶ファイヤーは、黒氷河層・Bイルリサットから射出された因子を「魔転換(デビルチェンジ)」したとされます。これは氷ミコの因子を「魔炎のマリアB(サタンマリアB)」へ転化させたものとも考えられます。
源層グレートサラオ
ルーツ伝の舞台で、あらゆる時間と空間に通じる特殊な場所です。ここで生まれ育ったルーツは、誕生すべき時代へ直接送り出されます。ネロ因子の行く末を決める悪魔の洞窟「魔幻洞」もここにあり、魔極バットが探知した「次なる魔偶フィギア」は魔肖ネロンを指すと考えられます。
魔肖ネロンに見える他の因子
燃え上がる魔炎ヘアーはマリア、全体のポーズは第8弾の魔肖ネロ、翼のような髪はナディアの聖翼を思わせます。腰に構えた顔の意匠は、腹部に顔を持つデカネロンと通じるものがあります。ネロ因子が、さまざまな因子を取り込んで最強の肉体を求める性質が表れていると考えられます。
魔肖ネロの「登場」は2つある
シールとしての登場は、旧ビックリマン第8弾のヘッドです。ただし作中の時系列では、ひかり伝Iの時代に魔性般若パワーとしてすでに誕生しています。8弾で生まれたわけではなく、8弾でようやく肉体を得た、というのが正確な流れとみれます。
参考文献
- 『ビックリマン大教典』
- 『ビックリマンストーリー大聖典』
- 『ビックリマン大事典』(ニンテンドーDS)

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