80・90年代アニメのリメイク・リバイバル14作品|旧作とリメイク版の違いを比較

80・90年代アニメのリメイク・再アニメ化まとめ|旧版と新版14作品を比較 特集・まとめ
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1981年版『うる星やつら』は全218話。2022年版は全46話です。1991年版『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』は46話で終わり、2020年版は100話で原作の結末まで描きました。

昔のアニメが作り直されると聞くと、まず絵柄や声優の違いが気になります。ところが14作品を比べてみると、それ以外にも意外な違いがありました。

原作が当時どこまで進んでいたか。新作は何話で作るのか。そして、昔の作品から何を残すのか。

80〜90年代のアニメ14作品を、旧作と新作で見比べていきます。

なお、『ドラゴンボール改』のような旧映像の再編集も、「旧作を別の形で届け直した例」として含めています。情報は2026年9月時点です。

あの作品は、どこがどう変わったのか

作品/旧作 → 新作主な変化
Dr.スランプ
1981 → 1997
243話の旧シリーズに対し、74話の新シリーズとして制作
うる星やつら
1981 → 2022
218話の長期シリーズから、原作エピソードを選んだ46話へ
キャプテン翼
1983 → 2018
小学生編から中学生編を全52話で再構成
ハイスクール!奇面組
1985 → 2026
キャストを一新し、時代感も令和へ
ゲゲゲの鬼太郎
1985・1996ほか → 2018
時代ごとに新シリーズを制作。2018年版は第6期
らんま1/2
1989 → 2024
第1話から新しく制作しつつ、主要キャストの多くが続投
ドラゴンボールZ/改
1989 → 2009・2014
『Z』の映像をHDリマスター・再編集し、音声も再収録
ダイの大冒険
1991 → 2020
46話で終了した旧版から、100話で原作の結末まで
美少女戦士セーラームーン
1992 → 2014〜
90年代TV版ではなく、原作マンガを軸に再構成
魔法陣グルグル
1994・2000 → 2017
全24話で再び最初から原作最終章まで
地獄先生ぬ〜べ〜
1996 → 2025
学校や子どもたちを現代へ。ぬ〜べ〜役は続投
るろうに剣心
1996 → 2023
完結済みの原作をもとに、スタッフ・キャストを一新
HUNTER×HUNTER
1999 → 2011
TV62話+OVA30話から、TV148話で会長選挙編まで
封神演義
1999 → 2018
連載中だった旧版から、完結後の原作を23話で再構成

まずは、14作品で目立った違いを6つの切り口に分けてみました。

  • 原作に戻って第1話から作り直す――Dr.スランプ、うる星やつら、セーラームーン、るろうに剣心、封神演義
  • 旧版が届かなかった先へ進む――ダイの大冒険、魔法陣グルグル、HUNTER×HUNTER
  • キャラクターが暮らす時代を入れ替える――奇面組、ぬ〜べ〜
  • 旧版の要素を残す――うる星やつら(昭和の時代感)、らんま1/2(主要キャスト)
  • 映像を描き直さず再構成する――ドラゴンボール改
  • 何度も新シリーズを作る――キャプテン翼、ゲゲゲの鬼太郎

※一つの作品が複数の切り口に当てはまる場合もあります。

関連記事:1980年代アニメ一覧・年表

旧アニメをなぞらず、原作からもう一度組み立てる

Dr.スランプ

1981年版『Dr.スランプ アラレちゃん』は全243話。1997年の『ドクタースランプ』は、デザインやキャストも改めた全74話の新シリーズです。

今回の作品の中ではかなり早い再アニメ化です。リメイクというと最近の印象もありますが、昭和の作品は平成のうちにすでに作り直されていました。

旧版

旧版『Dr.スランプ』

リメイク版

リメイク版『Dr.スランプ』

うる星やつら

1981年版は1981年10月から1986年3月まで全218話。2022年のリメイク版は、これを短く編集したものではありません。公式発表によると、原作から選んだエピソードを4クールで新たにアニメ化し、全46話で完結しています。

218話から46話へ。単なる短縮ではなく、原作のどの話を改めて描くかを選ぶ構成です。舞台を令和に移さず、昭和の時代感を残している点も特徴的です。

旧版"

旧版『うる星やつら』

リメイク版

リメイク版『うる星やつら』

※1981年版は初期に1回2本立ての回があり、放送回数では195回と数える資料もあります。本稿では制作会社ぴえろの公式表記「全218話」を採用しています。

関連記事:1981年アニメ一覧

美少女戦士セーラームーン

1992年からの旧アニメは5シリーズ・全200話。原作にはない物語や独自の展開も加わりました。

2014年に始まった『Crystal』が立ち戻ったのは、90年代のテレビ版ではなく原作マンガでした。東映アニメーションも「原点回帰」と説明しており、『Eternal』『Cosmos』へ続いて原作の最終章まで映像化されています。旧作で親しんだ展開と、原作から組み立て直した新作。その違いがはっきりした例です。

旧版

旧版『セーラームーン』

リメイク版

リメイク版『セーラームーン Crystal』

るろうに剣心

1996年版は京都編のあと独自の物語へ進み、原作後半の人誅編には到達しませんでした。2023年版は完結済みの原作をもとに、第1話から作り直しています。

スタッフ・キャストも一新され、2026年9月時点では第2期まで全47話が放送されています。

旧版"

旧版『るろうに剣心』

リメイク版

リメイク版『るろうに剣心』

封神演義

1999年の『仙界伝 封神演義』は原作連載中に制作され、後半はアニメ独自の展開になりました。

では完結後なら原作をすべて描けるのかというと、2018年の『覇穹 封神演義』は全23話。仙界大戦を軸に再構成されました。原作が最後までそろっていても、それをどれだけの話数で描くかは別の問題です。

旧版

旧版『封神演義』

リメイク版

リメイク版『封神演義』

旧版が届かなかった先へ進む

ダイの大冒険

1991年版は原作連載中に全46話で終了しました。2020年版はその続きではなく、第1話から作り直したアニメです。

このときには原作が完結しており、新作は全100話を使って大魔王バーンとの決着まで描いています。

46話と100話の差だけでなく、そもそも制作時点で原作の結末が存在していたことも見逃せません。

旧版

旧版『ダイの大冒険』

リメイク版

リメイク版『ダイの大冒険』

魔法陣グルグル

1994年版は全45話、2000年の『ドキドキ♡伝説 魔法陣グルグル』は全38話。どちらも原作の最後までは描いていません。

ところが2017年版は、旧作より短い全24話で最初から最終章まで描いています。

旧作より短いのに到達点は先。話数の多さと描ける範囲が単純には比例しない例でした。

旧版

旧版『魔法陣グルグル(1994)』

リメイク版

リメイク版『魔法陣グルグル(2000)』

リメイク版

リメイク版『魔法陣グルグル(2017)』

HUNTER×HUNTER

1999年の旧アニメはテレビ全62話。その後はOVAへ移り、8話+8話+14話の計30話でグリードアイランド編まで制作されました。

2011年版は再びテレビシリーズでハンター試験から始まり、全148話でキメラ=アント編、会長選挙編まで進みました。

『ダイ』とは違い、2011年版の時点でも原作は未完です。それでも旧版のあとに物語が進んだことで、テレビアニメで描ける範囲が大きく広がっていました。

旧版

旧版『ハンターハンター(1998)』

OVA版

OVA版『ハンターハンター(2002)』

リメイク版

リメイク版『ハンターハンター(2011)』

関連記事:ジャンプ黄金期アニメ全史|あの作品はテレビでどこまで描かれた?

キャラクターは同じでも、暮らす時代を入れ替える

ハイスクール!奇面組

2026年版はキャストを一新。公式も「令和の時代感に沿った奇面組」と説明しています。

旧アニメの主題歌「うしろゆびさされ組」はカバー版で登場し、昔とのつながりも残しています。

旧版

旧版『ハイスクール!奇面組』

リメイク版

リメイク版『ハイスクール!奇面組』

地獄先生ぬ〜べ〜

2025年版では、学校や5年3組の子どもたちの設定が現代に更新されました。

公式インタビューでは、原作者・真倉翔自身が「令和のぬ〜べ〜を描いてほしい」と伝えたと語っています。

一方で、鵺野鳴介役は旧作と同じ置鮎龍太郎です。5年3組の日常を現代へ移しながら、先生の声は変えない。その組み合わせが印象に残ります。

旧版

旧版『地獄先生ぬ〜べ〜』

リメイク版

リメイク版『地獄先生ぬ〜べ〜』

関連記事:1985年アニメ一覧

学園・日常ものは、作中の時代も更新するのか?

学校や身近な日常を舞台にした作品では、絵柄だけでなく、作中の時間をどうするかも気になります。

『うる星やつら』『らんま1/2』は、原作当時の時代感や生活を基調とした新作です。

それに対して『奇面組』『ぬ〜べ〜』は学校生活を現代へ移しています。同じ学園・日常ものでも、登場人物が暮らす時代まで更新するとは限らないようです。

作品新作での時代の扱い
うる星やつら昭和の時代感を残す
らんま1/2原作当時の生活・世界観を基調とする
奇面組令和の学校生活へ更新
ぬ〜べ〜学校や子どもたちの設定を現代へ更新

映像は一から、声は昔とつなぐ

らんま1/2

2024年版『らんま1/2』はMAPPAが第1話から新しく制作しました。

声優は、早乙女乱馬役の山口勝平、らんま役の林原めぐみ、天道あかね役の日髙のり子らが続投しています。

新しい映像から昔と同じ声が聞こえてくるのは、ほかのキャスト一新型のリメイクとは違うところです。

本稿の情報基準日(2026年9月)では第3期は放送前で、新作の最終的な原作範囲はまだ比較できません。

旧版

旧版『らんま1/2』

リメイク版

リメイク版『らんま1/2』

関連記事:1989年アニメ一覧

新しく描かなくても「作り直す」ことはできる

ドラゴンボールZ/改

『ドラゴンボール改』は、全編を新規作画したリメイクではありません。

全291話の『ドラゴンボールZ』を素材に、旧映像をHDリマスター・再編集し、音声も再収録。東映アニメーションの公式表記では2009年版は全98話です。

2014年からは魔人ブウ編も放送されました。改めて見比べると、新規作画だけが旧作を新しく届ける方法ではないことも分かります。

旧版

旧版『ドラゴンボールZ』

リメイク版

リメイク版『ドラゴンボール改』

1回作り直しただけでは終わらない作品もある

キャプテン翼

『キャプテン翼』は1983年版のあとも、1994年の『キャプテン翼J』、2001年版、2018年版と作り直されてきました。

2018年版も大空翼の小学生時代から始まり、第29話から中学生編へ。全52話で全国中学生サッカー大会決勝まで描きました。

続きを足していくというより、新しい世代に向けて大空翼の出発点を何度も描いてきたシリーズといえそうです。

関連記事:1983年アニメ一覧

ゲゲゲの鬼太郎

『ゲゲゲの鬼太郎』は1968年から2018年までにテレビシリーズが6期作られています。

80年代の第3期は全115話、90年代の第4期は全114話、2018年の第6期は全97話。第3期には天童ユメコが登場し、第4期は東映アニメーションが「原点回帰」を掲げました。同じ作品でも、世代によって思い浮かべる鬼太郎の姿が違うのは、この長い放送歴ならではです。

作っているのは、同じ会社か、別の会社か

作品の中身から少し離れて、作った会社や放送された場所も比べてみました。

作品アニメ制作:旧版 → 新版放送・配信の変化
Dr.スランプ東映動画 → 東映アニメーションフジテレビ 水19時 → 同じ水19時
うる星やつらぴえろ/スタジオディーン → david productionフジテレビ → フジテレビ「ノイタミナ」深夜
キャプテン翼土田プロダクション → david productionテレビ東京系 → テレビ東京系・深夜帯
ハイスクール!奇面組スタジオコメット/スタジオぎゃろっぷ(制作協力) → アニメーションスタジオ・セブンフジテレビ 土19:30 → 「ノイタミナ」金23:30
ゲゲゲの鬼太郎東映動画 → 東映アニメーションフジテレビ → フジテレビ
らんま1/2スタジオディーン → MAPPAフジテレビ → 日本テレビ深夜+Netflix
ドラゴンボールZ/改東映動画 → 東映アニメーションフジテレビ → フジテレビ
ダイの大冒険東映動画 → 東映アニメーションTBS系 → テレビ東京 土曜朝
美少女戦士セーラームーン東映動画 → 東映アニメーションテレビ朝日 土19時 → ネット配信で開始、のち地上波
魔法陣グルグル日本アニメーション → Production I.Gテレビ朝日系 木19:30 → テレビ東京 深夜
地獄先生ぬ〜べ〜東映動画 → スタジオKAIテレビ朝日系 土19:30 → テレビ朝日系 水23:45
るろうに剣心スタジオぎゃろっぷ/スタジオディーン → ライデンフィルムフジテレビ → フジテレビ「ノイタミナ」深夜
HUNTER×HUNTER日本アニメーション → マッドハウスフジテレビ → 日本テレビ 日曜朝
封神演義スタジオディーン → C-Stationテレビ東京 → TOKYO MX・BS11・AT-X

東映動画から現在の東映アニメーションへつながる作品もあれば、制作会社が変わった作品もあります。

放送枠も一様ではありません。旧作で目立った夕方・夜の枠に対し、新作は深夜や朝、ネット配信にも広がっています。懐かしい作品が、当時と同じ時間帯に戻ってくるとは限らないのです。

再アニメ化の形を決める3つの条件

14作品を見比べて、違いを生み出す条件は大きく次の3つだと感じました。

条件何が変わるのか分かりやすい作品
原作がどこまで進んでいるか旧版では存在しなかった物語を使えるダイ、HUNTER×HUNTER、るろうに剣心
何話使えるか選ぶ話、進む速度、構成が変わるうる星やつら、グルグル、封神演義、キャプテン翼
旧作から何を残し、何を変えるか声、曲、映像、作中の時代設定などの扱いが変わるうる星やつら、らんま、ぬ〜べ〜、奇面組、ドラゴンボール改

同じ作品なのに、こんなに違う

こうして比べてみると、昔のアニメには、原作がまだ連載中だったことや、長くテレビ放送されていたことが作品の形に残っています。

数十年後には原作が完結していたり、使える話数が変わっていたり。昔の声や時代設定を残すかどうかにも、それぞれ違いがありました。

最初に気になったのは絵柄や声優の違いでしたが、調べていくうちに、それだけではないことが見えてきました。

昔のアニメを知っているからこそ気づく変化もあれば、新しい版について調べて初めて分かる旧作の特徴もあります。

どちらが良いかを決めるより、同じ作品が時代を経てどう変わったのか。新旧を並べてみると、そんな楽しみ方もできそうです。

主な出典
この記事を書いた人
ハチゼロ

1980年生まれ。ビックリマン、カードダス、ミニ四駆、BB戦士、聖闘士星矢、魔神英雄伝ワタル、PCエンジンなど80年〜90年前半くらいのアニメ、おもちゃ、ゲームといったレトロなカルチャーが大好きなノスタルジスト。

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