2025年(令和7年)は、昭和でいうと「昭和100年」にあたる記念すべき年ですが、同時に1985年(昭和60年)から数えてちょうど40年という節目の年でもあります。
1985年(昭和60年)は、日本のポップカルチャーにとって革命的な年でした。
1985年といえば、科学万博(つくば万博)が開催され、スーパーマリオが発売され、日本がバブル景気へと向かい始めた熱気ある時代。この年に生まれたエンターテインメント作品は、今なお現役で愛され続けるタイトルばかりです。
本記事では、2025年に40周年を迎えたアニメ・ゲーム・漫画の主要作品を一覧で振り返るとともに、記念展・特設サイト・新作グッズ・再編集版リリースなど、公式の動きがあった作品を紹介します。
40周年企画が実施された主な作品一覧(1985 → 2025)
| 媒体 | 作品名 | 初出 | 今年の40周年トピック |
|---|---|---|---|
| アニメ | 機動戦士Zガンダム | 1985年3月 | 記念ビジュアル・特集公開/TAMASHII NATION 2025で関連アイテム展開 |
| アニメ | タッチ | 1985年3月 | 放送40周年として各メディアが特集。あだち充画業55周年と連動 |
| アニメ | ダーティペア | 1985年7月 | 40周年記念展を開催/公式設定資料集が発売 |
| アニメ | 蒼き流星SPTレイズナー | 1985年10月 | 設定資料集『CHRONICLE』公開/40周年特集・インタビューが増加 |
| アニメ | ハイスクール!奇面組 | 1985年10月 | 約40年ぶりの新作アニメ制作決定が話題に |
| アニメ | 天使のたまご | 1985年12月 | 4K HDRリマスター上映/40周年展示イベントを開催 |
| アニメ | きまぐれオレンジ☆ロード(パイロット版) | 1985年11月 | パイロット版40周年展示を開催。版画グッズなども販売 |
| アニメ | メガゾーン23 | 1985年3月 | 40周年ロゴ公開/新作マダミス企画を発表 |
| ゲーム | スーパーマリオブラザーズ | 1985年9月 | 40周年特設サイト公開/イベント・コラボ多数 |
| ゲーム | グラディウス | 1985年5月 | 40周年で特集記事や「オリジン コレクション」など展開 |
| ゲーム | 魔界村 | 1985年9月 | “死にゲーの元祖”として40周年回顧企画が掲載 |
| ゲーム | 三國志(ゲーム) | 1985年発売 | シリーズ40周年サイト公開/『三國志8 REMAKE』発表 |
| 漫画 | シティーハンター | 1985年〜 | 大原画展開催/40周年特設サイト開設・コラボ多数 |
| 漫画 | 聖闘士星矢 | 1985年12月 | 東映アニメ公式ポータルでの情報発信・周年ムーブが本格化 |
| 漫画 | 魁!!男塾 | 1985年〜 | ジャンプフェスタ2026で40周年グッズ(油風呂風バスパウダーなど) |
| 漫画 | BANANA FISH | 1985年〜 | 全話無料公開や40周年キャンペーン、グッズ展開 |
| 漫画 | クッキングパパ | 1985年〜 | 40周年イヤーとして誌面企画/アニメ1〜24話が無料公開 |
| 漫画 | 究極超人あ〜る | 1985年〜 | 記念POPUP開催/新宿紀伊國屋でポップアップストア |
| ホビー | シルバニアファミリー | 1985年発売 | 40周年展を全国巡回/40thスペシャルサイト開設 |
| ホビー | UFOキャッチャー | 1985年稼働 | 40周年特設サイト公開/体験型イベント「IMMERSIVE」などを実施 |
アニメ編:ロボットの「深化」とヒロインの「輝き」
1985年のアニメ界は、前年までのロボットブームがより「シリアス」で「ハイターゲット(中高生以上)」向けに進化・分化した年でした。40周年の動きも比較的活発です。
機動戦士Zガンダム
記念キービジュアルが公開されたほか、「TAMASHII NATION 2025」ではROBOT魂などの記念商品が展開。ハイエンド玩具ブランド「METAL BUILD」でのゼータガンダム展開も40周年文脈で注目を集めています。資料性の高いムック本も販売されました。
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タッチ
最高視聴率30%超えを記録した国民的野球アニメ。あだち充先生の画業55周年と重なる2025年は、各メディアで特集が組まれ、改めて上杉兄弟と南ちゃんの青春が掘り下げられています。
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ダーティペア
SFヒロインアクションの金字塔。2025年に北千住マルイなどで「40周年記念展」が開催され、設定資料集も新たに発売。プレミアムバンダイでもグッズが多く販売されてましたね。
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- TVアニメ『ダーティペア』公式サイト ニュース サンライズ | SUNRISE
- TVアニメ『ダーティペア』40周年記念展(サンライズワールド)
- 「40th ダーティペア」特集ページ(A-on STORE)
蒼き流星SPTレイズナー
「V-MAX発動!」でおなじみ。設定資料集『CHRONICLE』の刊行が決定し、40周年特集・インタビューが増加。
80年代ロボットの再評価の波に乗るかたちの動きです。
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ハイスクール!奇面組
約40年ぶりの新作TVアニメ(令和版)が制作決定。
40周年で“新作発表”という動きは、今回のラインナップでも異例です。「一堂零」率いる奇面組のドタバタを描いたあのギャグアニメを令和のコンプライアンスでどこまで再現できるか楽しみです。
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天使のたまご
4K HDRリマスター版が上映され、40周年展示イベントも開催。
映像作品としてのアート性にフォーカスした企画が中心です。
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きまぐれオレンジ☆ロード(パイロット版)
パイロット版のアニメ化40周年を記念して展示イベントを開催。
版画やグッズ販売など、当時のビジュアルを中心に扱う内容でした。
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メガゾーン23
40周年ロゴの公開や、新規コンテンツ(マーダーミステリー)展開を発表。
当時のOVA文化を振り返る動きが続いています。
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ゲーム編:ファミコンが「文化」になった年
ファミコン黄金期の中心タイトルが一斉に40周年。
動きの量も大きめです。
スーパーマリオブラザーズ
2025年は「スーパーマリオブラザーズ40周年」として、特設サイトの公開や「スーパーマリオ40祭」が展開。ユニクロUTとのコラボや、ニンテンドーミュージアムでの特別展示など、世界規模でのお祝いが続いています。。
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グラディウス
「上上下下左右左右BA」のコナミコマンドでも知られる横スクロールシューティングの傑作。記念ソフト『グラディウス オリジン コレクション』が話題となりましたが、特にファンの度肝を抜いたのが完全新作『沙羅曼蛇III』の収録でした。40年の時を経てシリーズの歴史が更新されています。
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魔界村
多くのゲーマーを絶望と熱狂の渦に巻き込んだ“死にゲーの元祖”として、各メディアの回顧特集が展開。アーケード版稼働40周年という切り口で、ゲーム文化史の文脈から取り上げられました。
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三國志(ゲーム)
40周年記念サイトが公開され、シリーズ年表や開発者コメントを掲載。
記念タイトル『三國志8 REMAKE with パワーアップキット』も発表されました。
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漫画編:ジャンプ黄金期と玩具の歴史
ジャンプ・サンデー・モーニングなど、主要誌の“看板組”が40周年へ。
シティーハンター
「シティーハンター大原画展」が上野の森美術館で開催されるなど、実写版ヒットの追い風もあり大きな盛り上がりを見せています。記念グッズも多数展開。シティーハンター×EDWINの冴羽獠デニムなど登場。
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魁!!男塾
ジャンプフェスタに40周年グッズが登場。
油風呂バスパウダーなど、作品ネタを押し出した企画が目立ちます。
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BANANA FISH
全話無料公開をはじめ、キャンペーンや新グッズなど周年施策が多数。
若い層への再浸透も進んだ一年でした。
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クッキングパパ
誌面での40周年企画に加え、アニメ1〜24話の無料公開も実施されました。
“長寿タイトル”としての存在感が改めて示されました。
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究極超人あ〜る
POPUP開催、光画部ジャージなど記念グッズの展開が中心。
作品ファン向けの“分かる人に刺さる”周年施策が行わました。
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ホビー編
シルバニアファミリー
1985年にエポック社から発売。2025年は大規模展覧会「シルバニアファミリー展 40th」が全国を巡回しており、親子3世代で楽しめるイベントとなっています。初期〜最新アイテムの展示と記念グッズ販売を実施。
ファミリー向けからコレクターまで広い層が訪れました。
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UFOキャッチャー
ゲームセンターの景色を変えたセガのクレーンゲーム機も今年で40歳。40周年特設サイトを公開し、記念展示や体験型イベントを展開。
アーケード文化の歴史を振り返る内容が特徴です。
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まとめ
こうして振り返ると、1985年(昭和60年)は、現在まで続く巨大IP(知的財産)が一斉に産声を上げた奇跡のような年だったことがわかります。40年経っても新作が作られたり、記念展が開かれたりするのは、それだけ作品の持つパワーが強固である証拠でしょう。
そして、この熱狂は翌年さらに加速します。 来年(2026年)は、あのアニメ**『ドラゴンボール』(1986年放送開始)や、国民的RPG『ドラゴンクエスト』**(1986年発売)がいよいよ40周年を迎えます。
80storageでは、引き続き80年代カルチャーの「当時」と「今」を追いかけていきます。自宅のストレージ(押し入れ)から当時のグッズを探し出し、40周年のこの機会に見返してみてはいかがでしょうか。


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