80年代後半、日本ファルコムは「イース」「ドラゴンスレイヤー」「英雄伝説」といったRPGで
ゲーム音楽の可能性を一気に切り拓いた存在でした。
PCエンジンCD-ROM²というハードへの移植は、当時としては異例の高音質サウンドを実現。
CD-DAによる録音、専用アレンジ、そして熱量あるサウンドチーム──
まさに“聴かせるRPG”という新しいジャンルが誕生した瞬間でした。
テレビのスピーカーから流れた、奇跡のサウンド
私がPCエンジンCD-ROM²をプレイして、最初に心を震わせたのはグラフィックではなく音でした。
私が10歳くらいはファミコンやゲームボーイが主流で、ゲーム音楽もビット音が当たり前の次代でした。そんな中、日本ファルコムはCD-DAによる録音、専用アレンジ、そして熱量あるサウンドチームでまさに“聴かせるRPG”という新しいジャンルを誕生させました。
PCエンジンで“家庭用ゲームBGMの新次元を開いたと言っても過言ではないと私は思います。
そのBGMは単なるゲームBGMではなく、鑑賞用の音楽そのもの。
ゲームを一時中断してBGMだけをよく聴いていました
ここでは、PCエンジンCD-ROM²版での音源に焦点を当て、
PCエンジン版ファルコム作品を象徴する個人的神BGMを5曲を紹介いたします。
イース III – 『バレスタイン城』
Ys III – Wanderers from Ys「バレスタイン城」
- 作曲:石川三恵子(Mieko Ishikawa)
- アレンジ:米光亮(Ryo Yonemitsu)
PC-8801版で制作された原曲をもとに、PCエンジン版ではCD-DA音源として再録音。
米光亮氏によるアレンジは、原曲を維持しつつ厚みのあるサウンドを実現した。
本曲は「イースIII」を象徴する主要BGMではないでしょうか。
後に発売されたイースIIIのリメイク「フェルガナの誓い」でもPVに使われてましたね。
イース III – 『最強の敵』
Ys III – Wanderers from Ys「最強の敵」
- 作曲:石川三恵子(Mieko Ishikawa)
- アレンジ:米光亮(Ryo Yonemitsu)
ラスボスのガルバラン戦テーマとして収録された一曲。
原曲のメロディはPC-8801版と共通で、PCエンジン版ではCD-DA録音によるアレンジ版。
緊迫感ある旋律は後年のライブ演奏にもたびたび採用されている曲です。
今聴いても古くさなどなく、1991年発売のこの曲が今でもRPGラスボス曲の中でトップクラスのカッコ良さだと思います。
イース IV 『最終決戦』
Ys IV – The Dawn of Ys「最終決戦」
- 作曲:金田直樹(Naoki Kaneda)
- アレンジ:米光亮(Ryo Yonemitsu)
本曲はラスボス戦で使用されるBGMで、金田直樹氏の作曲による新規楽曲。
Ys IIIに負けず劣らずのカッコ良さ。
ドラゴンスレイヤー英雄伝説『戦闘』
英雄伝説「戦闘」
- 作曲:石川三恵子(Mieko Ishikawa)
- アレンジ:米光亮(Ryo Yonemitsu)
初代『英雄伝説』の通常バトルテーマ。
原曲はFM音源版からの移植で、PCエンジン版ではCD-DA化。テンポの良いメロディと明快なリズムが印象的でした。
ドラゴンスレイヤー英雄伝説2『ストッパー』
英雄伝説2「ストッパー」
- 作曲:石川三恵子(Mieko Ishikawa)
- アレンジ:米光亮(Ryo Yonemitsu)
英雄伝説IIの中ボス戦闘BGMで、出始めからテンション上がる神曲。
SUPER CD-ROM² ならではの音楽クオリティは、当時の家庭用ゲーム機としては画期的に高く、家庭用ゲーム機のサウンド表現を次のレベルへと引き上げた作品だと勝手に思ってます。ゲームの戦闘BGMにギターソロなんて当時聴いた時はシビレました。
© Nihon Falcom CO., LTD.
当サイト上で使用しているゲーム画像の著作権および商標権、その他知的財産権は、当該コンテンツの提供元に帰属します。

コメント